あおる

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

日本語[編集]

語源1[編集]

動詞[編集]

あおるる・る 歴史的仮名遣い:あふる

  1. (他動詞) 【煽】等が物を吹き動かす。
    • 覘いている竹村君の後ろをジャン/\と電車が喧しい音を立てて行くと、切るようなこがらし外套あおる。(寺田寅彦 『まじょりか皿』)
    • 千住よりの小蒸気けたゝましき笛ならして過ぐれば余波ふなばたあおる事少時。(寺田寅彦 『半日ある記』)
    • 錘が水底へ着いたならば竿先で軽く浮木をあおると、錘は水底を離れ浮木は水の上層に浮き次の動作に移るのである。(佐藤垢石 『細流の興趣』)
  2. 【煽】風を送って火を熾す
  3. (他動詞) 【煽】勢いづける。
    • 時々あの高い声の独唱が繰り返されるのも、そのたびごとにいくらか合唱急調になって行くのも、皆彼らの歓喜あおるとともに、彼らの信仰を刺激し強めないではいない。(和辻哲郎 『偶像崇拝の心理』)
  4. (他動詞) 【煽】他人を焚き付けて、ある行動(一般的には反道徳的行動)に走らせる。
    • しかも毎日新聞(十二月十五日)では「反戦反軍あおる少年の犯罪が激増しており」それらの子供たちの「逮捕留置」が、いまの少年法では困難だ、と論じられている。(宮本百合子 『修身』)
  5. (他動詞) 【呷】などを一気飲む
    • 寝ながら、またウイスキイをあおる。(太宰治『犯人』)

活用[編集]

類義語[編集]

語義4

語源2[編集]

  • 「あしふる(足触れる、足振る)」の略か

動詞[編集]

あおる【歴史的仮名遣い:あふる

  1. 馬上で、あおりを蹴って馬を急がせる。