いかで

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

副詞[編集]

いかで(如何で、争で)

  1. (疑問・推量の意で)どのようにして、どうやって。
    • ことに、片ほとりなる聖法師などぞ、世の人の上は、我が如く尋ね聞き、いかでかばかりは知りけんと覚ゆるまで、言ひ散らすめる。(徒然草
      特に、人里離れたところに住む修行僧などが、世間話を自分のことのように問答して、どうやってこれ程知ってるのだろうと思うまで、言い散らしているようだ。
  2. (希望、意思の表現で)何とかして。
    • 五月雨の短か夜に寝ざめをして、いかで人よりさきに聞かむとまたれて(枕草子
      五月雨の頃の短い夜に目が覚めてしまい、何とかして人より先に聞きたいと待ち遠しくて、
  3. (反語)どうして。
    • 石作の皇子は、心の支度ある人にて、天竺に二つとなき鉢を、百千万里のほど行きたりとも、いかで取るべき、と思ひて(竹取物語
      石作の皇子は、物事の見通しが良い方であったので、天竺ですら二つとない鉢を、いくら何千万里行ったとしても、どうして手に入れることができようかと思って。

語源[編集]

いかにてが転じたもの。