日本語 [編集]
動詞:掬う [編集]
すくう【掬う、抄う】
- 液体や粉などの一部分を手や椀などを用いて下から取(と)る。「掬う」「抄う」とも表記する。
- 例文: 手で水をすくう。
- そしてそのたびに柄杓(ひしゃく)が水をすくうように、デッキは波浪をすくい込んだ。(葉山嘉樹『海に生くる人々』)〔1926年〕
- 章は渇きを覚えたので、水を飲もうと思って岩の後ろへ廻り、そこへ来た時にちらと見てあった、岩の裂目(さけめ)からしたたり落ちている水を掌(て)に掬うて飲んだ。(田中貢太郎『狼の怪』)〔1880年-1941年〕
- ワ行五段活用
- すく-う
- 東京アクセント
- す↗くー
翻訳 [編集]
類義語 [編集]
派生語 [編集]
動詞:救う [編集]
すくう【救う、済う】
- 困(こま)っている人を、その困難から抜け出させる。苦(くる)しみから免(まぬかれ)れさせる。「救う」「済う」とも表記する。
- すこしものおぼゆる限りは、「 身に代へてこの御身(おんみ)一つを救ひたてまつらむ」と、 とよみて、諸声に仏、神を念じたてまつる。(『源氏物語』「明石」)〔1001年以前〕
- 少し人心地(ひとごこち)のする者は皆命に代えて源氏を救おうと一所懸命になった。(与謝野晶子訳『源氏物語』「13 明石」)〔1938年〕
- 「市を暴君の手から救うのだ。」 (太宰治『走れメロス』)〔1940年〕
- ワ行五段活用
- すく-う
- 東京アクセント
- す↗くー
語源 [編集]
「助(す)く」が転じたとする説(大槻文彦『大言海』)、「掬う」から意味が派生したとする説(堀井令以知『日常語の意味変化辞典』)がある。
翻訳 [編集]
類義語 [編集]
派生語 [編集]
動詞:巣食う [編集]
すくう【巣食う、巣喰う】
- 鳥などが巣を作り、そこに住(す)む。
- 例文: 玄関にツバメが巣食っている。
- 葡萄蔓(えびかづら)かとも見ゆる髪の中には、いたいけな四十雀(しじふから)が何羽とも知れず巣食うて居つた。(芥川龍之介『きりしとほろ上人伝』)〔1919年〕
- そして草は高く伸びて、牛の群れが戯れるによく、羽の美しい甲虫が這い廻るによく、人の寝転ぶによく、鳥が巣くうによい。(豊島与志雄『湯元の秋』)〔1924年〕
- 望ましくないものが住み着く。
- 自分は自分の中に巣くう醜と惡とを見て羞恥の爲に飛上らざるを得ない。(阿部次郎『三太郎の日記 第二』)〔1915年〕
- 政界の裏面に永く巣くうて来た海千山千の連中だ (大阪朝日新聞 1927年3月2日-3月6日「政党の悩み (1〜5) 憲本連盟の裏」)
- ワ行五段活用
- すく-う
- 東京アクセント
- す↗く↘う
別表記 [編集]