ただいま

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日本語[編集]

副詞・名詞[編集]

ただいま今】

  1. 今現在
    • ただいまは八時五十二分三十一秒です」(海野十三 『ある宇宙塵の秘密』)
    • 手元の金子は、すべて、只今ご用立致しております。(宮沢賢治 『とっこべとら子』)
  2. ごく近い未来いますぐに、ただちに
    • 只今、電燈を点けますからどうかそこからおはいり下さい。(宮沢賢治 『さるのこしかけ』)
  3. ごく近い過去つい先ほど
    • ただいまは牧君の満洲問題――満洲の過去と満洲の未来というような問題について、大変条理の明かな、そうして秩序のよい演説がありました。(夏目漱石『道楽と職業』)
    • ただいまの記録、2分20秒5。

感動詞[編集]

ただいま

  1. 帰宅のときの挨拶。帰宅した側が用いる。(同等以下の者に対して言う(新明解国語辞典(三省堂)第7版。)
    • 「――ただいま」/「おや、おかえんなさいまし」/ 詮吉が書類鞄をかかえたまま真直二階へあがろうとすると、唐紙のむこうから小母さんがそれを引止めるように声をかけた。/「――ハンカチをかわかしておきましたよ」/「ああそうですか……ありがとう」(宮本百合子『聟』1934年)
  2. いますぐに対応する、言いつけを行う、という意味の返事
    • 「これこれ女、ナゼさいぜん申しつけた通り、隣室へ申し入れん」/「はい、どうも相済みませぬ、つい忙しいものでございましたから」/「早速、申し入れろ」/「はい、ただいま……」(中里介山『大菩薩峠 三輪の神杉の巻』1913年)

語源[編集]

  • (語義1.)「只今帰りました。」を略したもの。

関連語[編集]