出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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漢字[編集]

字源[編集]

  • 形声。「」+音符「𡿪 /*RAT/」。
    • 偏の「𡿪」は、「」や「」などの文字に含まれる「」とは全く関係がない。

簡牘文字

小篆

流伝の古文字
戦国時代 説文
(漢)
《六書通》
(明)

意義[編集]

  1. ならぶならべる
  2. ならんだもの。

日本語[編集]

発音(?)[編集]

名詞[編集]

(れつ)

(語義1の例)ガチョウの
  1. 複数の人や物が、のように隣り合いながら続いていること。
    • 1939年、久生十蘭「犂氏の友情」[1]
      夕方になると、湖から飛び上った白鳥のが、銀の鈴を振るような声で鳴きながら北のほうへ渡って行く
    • 1951年、豊島与志雄「広場のベンチ」[2]
      鉄道線路に沿って、避難民がをなして歩いていた。皆ぼろぼろの服をつけ、足はたいてい跣で、小さな荷物を提げ、とぼとぼと歩いていた。
  2. 同種のもの。仲間
    • 1939年、吉川英治「新書太閤記」[3]
      ――それにひきかえ、この三蔵は、親に似気なき天晴れ者と、きのうも直々、池田入道勝入さまから、お褒めのことばを頂戴し……さ。しかも、今夜のことがうまく行ったら、士分のに加えてやろうとも仰っしゃった
    • 2006年、水上茂樹訳、ハンス・ジンサー「ネズミ、シラミ、歴史」[4]
      「シラミで大変に困ったら」ある宗教の聖人に頼むと聖人は「他の人たちが見つけられるすべてのシラミを取って(自分の?)頭に移して養う。」情け深い自己犠牲の行為であってこれによってだけでも聖人のに加えられる。
  3. (数学) 対象あるいは事象が羅列されたものを順番に並べたもの。wikipediaの記事
  4. (線型代数学) 行列において方向の成分の並び。
    • 2020年、文部科学省「行列入門」[5]
      行列の場合には、行列 Aの個数が行列 B の行の個数に等しい場合に限り、積 AB を考えることができた。したがって、AB が計算できても、BA が計算できるとは限らない。

対義語[編集]

  • (語義4)

翻訳[編集]

(語義1)

(語義4)

派生語[編集]

熟語[編集]


中国語[編集]

*

動詞[編集]

  1. ならぶ。ならべる。
  2. む。

量詞[編集]

  1. 列になったものに用いる量詞。

人名[編集]

  1. 中国人ののひとつ。

熟語[編集]


朝鮮語[編集]

*

名詞[編集]

  1. (日本語に同じ)列。

熟語[編集]


ベトナム語[編集]

*

動詞[編集]

  1. 名簿記入する。

コード等[編集]


[編集]

  1. 青空文庫(2007年12月20日作成)(底本:「現代日本のユーモア文学 6」立風書房、1981(昭和56)年2月28日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001224/files/46150_29263.html
  2. 青空文庫(2007年1月16日作成)(底本:「豊島与志雄著作集 第五巻(小説5・戯曲)」未来社、1966(昭和41)年11月15日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000906/files/42670_25745.html
  3. 青空文庫(2016年3月4日作成)(底本:「新書太閤記(十)」吉川英治歴史時代文庫、講談社、2009(平成21)年3月2日第20刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001562/files/56761_58895.html
  4. 青空文庫(2019(平成31)年3月12日公開、CC BY 2.1 JP公開)(底本:Hans Zinsser "RATS, LICE, AND HISTORY" (1935))https://www.aozora.gr.jp/cards/001493/files/51196_67513.html
  5. 文部科学省『行列入門』p. 25(文部科学省ホームページ)政府標準利用規約(第2.0版)公開 https://www.mext.go.jp/content/20210525-mxt_kyoiku01-000009442_1_1.pdf 2021年9月5日参照。