嘘も方便

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

成句[編集]

うそ方便ほうべん

  1. 仏が衆生済度にあたっては、方便手段)としてをつくこともある、ということから、大きな善行の前では、偽りも認められるということ。
  2. 語義1より軽い意味で、物事を円滑に進めるには多少の嘘も許されるの意。
    • そいでもね、時には嘘も方便ですよ。ね、世の中を正直一方に通したら十日立たないうちに乞食になってしまう時なんですよ。貴方みたいな人の好い事ばかり云って居る人は、自分の首をちょんぎられても御礼を云うんでしょう。(宮本百合子 『栄蔵の死』)

語源[編集]

  • 仏教語「有相(うそう)方便」をしゃれたものか、なお、偽りを方便とした譬話は、法華経譬喩品の三車火宅(法華七喩参照)にある。
  • 安土桃山時代・江戸時代の儒医江村専斎の著作『老人雑話』に「仏の嘘をば方便と言ひ、武士の嘘をば武略と言ふ。是を以て之を見れば、土民百姓は可愛きことなり」が明智光秀の言として記録されている。

翻訳[編集]