成句

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

名詞[編集]

せいく

  1. 二つ以上の単語連なり特別意味をもつようになった言葉
  2. 二つ以上の単語連なる言葉で、昔から広く用いられている言葉。
    • 我が古語に遍満行き渡らぬ所なきことを表わして、「天雲の向ふす極み、タニグクのさ渡る極み」、或いは「タニグクのさ渡る極み、潮沫の留る限り」、或いは「タニククのさ渡る極み、かへら(櫂歟)の通ふ極み」、或いは「山彦の答へん極み、タニグクのさ渡る極み」などいう成句がある。(喜田貞吉「くぐつ名義考」)〔1922年〕[1]
  3. 古人が作った詩文の句で、広く世に知られている言葉。
    • 例へば水村山郭酒旗風といふ杜牧の成句を取りてこれに秋季の景物を添へ
      沙魚釣や水村山郭酒旗風        嵐雪
    といふが如きこれにても俳句なり。(正岡子規「俳諧大要」)〔1895年〕[2]
    • 家や家隆などが漸く百首歌の稽古をはじめる年頃には、『金槐集』の歌はすでに終をつげているのだから、それを考えれば他人の成句を如何に多く二句三句ぶち抜きにとっていても、その点はきびしくいうことはできぬ。(風巻景次郎「中世の文学伝統」)〔1947年〕[3]

類義語[編集]

複合語[編集]

翻訳[編集]

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  1. 青空文庫(2010年9月10日作成、2011年1月18日修正)(底本:「先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選」河出書房新社、2008年1月30日初版)https://www.aozora.gr.jp/cards/001344/files/49807_40609.html 2019年9月27日参照。
  2. 青空文庫(2016年9月25日作成)(底本:「俳諧大要」岩波文庫、岩波書店、1989年11月5日第8刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000305/files/57350_60028.html 2019年9月27日参照。
  3. 青空文庫(2010年12月2日作成)(底本:「中世の文学伝統」岩波文庫、岩波書店、2008年11月14日第5刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001479/files/50931_41896.html 2019年9月27日参照。