檄を飛ばす

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

成句[編集]

(ゲキ)(と)ばす

  1. 敵対する者を倒すために、文書を回付したり、伝令を使ったりして、賛同者を集めること。飛檄
    • 己はこんな怪しからん事を黙つて見てゐるに忍びないので、早速スピイスブルク市を逃げ出した。そこで天下の麦酒樽漬のキヤベツの好な人達に檄を飛ばして援を求める。寄語す。天下の義士よ。決然起つて、隊を成してスピイスブルクに闖入して、市の秩序恢復し、狂暴者を議事堂の塔の上より蹴落さうではありませんか。(エドガー・アラン・ポー『十三時』森林太郎訳)
  2. (誤用)弱気になっているものに対し、高圧的に振る舞い奮起させること。

用法[編集]

  • 」は「触れ文御触書」の意であり、「檄を飛ばす」は漢語「飛檄」を訓読したもので、語義1が本義。語義2は「檄を飛ばす」が古来戦の前に行なわれていたことと、「檄」を「激励」等と混用した誤用。近時、さらに「を飛ばす」の用法すら見られる(「ゲキを飛ばす」の用例も見られるが、幾分良心的か)。

翻訳[編集]