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漢字[編集]

字源[編集]

意義[編集]

  1. あつい温度高い
  2. めでる
  • 対義字:

日本語[編集]

読み[編集]

名詞[編集]

(ねつ)

  1. (物理学, 熱力学) 温度がある2つの物体の間あるいは周囲の間で接触放射があったときに、その温度差を原因として移動する形態エネルギー。多くの場合には、物体に熱を与えれば温度が上がり、物体から熱を取り去れば温度が下がる。
    • 1932年、宮沢賢治「グスコーブドリの伝記」[1]
      「それは僕も計算した。あれがいま爆発すれば、ガスはすぐ大循環の上層の風にまじって地球ぜんたいを包むだろう。そして下層の空気や地表からのの放散を防ぎ、地球全体を平均で五度ぐらい暖かくするだろうと思う。」
    • 1941年、中谷宇吉郎「凍上の話」[2]
      それが地表近くまで昇って来て、冷い砂利裏に凝縮する時には、勿論その六百八十カロリーの潜熱を出す。そのは寒冷な外気の方へ逃げるので、結局この水蒸気の移動によって、が大量に地下から外気の方へ運ばれることになる。
  2. 体温。特に、平熱よりも高い状態。
    • 1923年、芥川龍之介「子供の病気」[3]
      「多加ちゃん? 多加ちゃんはもう大丈夫ですとも。なあに、ただのお腹下しなんですよ。あしたはきっとが下りますよ」
    • 1934年、豊島与志雄「椎の木」[4]
      行ってみると、川村さんはをだして寝ていた。痩せた頬に髭がもじゃもじゃはえていた。
  3. 物事に執着し、強く愛でる心情。情熱熱意。接尾辞的にも使用される。
    • 1916年、内田魯庵「四十年前」[5]
      が、四十年前のいわゆる鹿鳴館時代のダンスはこれどころじゃなかった。
    • 1942年、三木清「わが青春」[6]
      波多野先生からはギリシア古典に対するを吹きこまれ、深田先生からは芸術のみでなく一般に文化とか教養とかいうものの意味を教えられた。

発音[編集]

翻訳[編集]

語義1

語義2

語義3

派生語[編集]

熟語[編集]


中国語[編集]

*

形容詞[編集]

  1. あつい。

熟語[編集]


朝鮮語[編集]

*

名詞[編集]

  1. 熱。

熟語[編集]


ベトナム語[編集]

*

名詞[編集]

  1. 熱。

熟語[編集]

コード等[編集]

[編集]

  1. 青空文庫、2004年1月5日作成、2014年9月16日修正(底本:「童話集 風の又三郎」岩波文庫、岩波書店、1997(平成9)年8月4日第70刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/1924_14254.html
  2. 青空文庫、2019年9月27日作成(底本:「中谷宇吉郎集 第三巻」岩波書店、2000(平成12)年12月5日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001569/files/57328_69337.html
  3. 青空文庫、1999年1月5日公開、2004年3月8日修正(底本:「芥川龍之介全集5」ちくま文庫、筑摩書房、1995(平成7)年4月10日第6刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/84_15192.html
  4. 青空文庫、2009年1月12日作成(底本:「豊島与志雄著作集 第三巻(小説Ⅲ)」未来社、1966(昭和41)年8月10日第1刷発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/84_15192.html
  5. 青空文庫、2011年5月29日作成(底本:「新編 思い出す人々」岩波文庫、岩波書店、2008(平成20)年7月10日第3刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000165/files/49576_43501.html
  6. 青空文庫、2007年1月3日作成(底本:「現代日本思想大系 33」筑摩書房、1975(昭和50)年5月30日初版第14刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000218/files/46222_25710.html