連結

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

名詞[編集]

(れんけつ)

  1. 繋いで、ひと続きにすること。あるいは、そのような状態。
    • 1928年、宮本百合子「赤い貨車」[1]
      ナースチャは電車にのっている。電車は二台連結だ。ナースチャはひろげた脚の間に麻袋をおき、あとの車にのっている。
    • 2019年、阿部賢太郎「セルロースナノファイバーのゲル化と成形加工技術」[2]
      中和することで膨潤は終了し,再結晶することにより,ナノファイバー同士の連結は,水中でも安定なものとなる。

翻訳[編集]

類義語[編集]

複合語・派生語[編集]

動詞[編集]

する (れんけつする)

  1. (自動詞) ひと続き繋がる
    • 1931年、寺田寅彦「連句雑俎」[3]
      むしろ一つの非常に精巧な器械の二つの部分が複雑きわまる隠れた仕掛けで連結していて、その一方を動かすと他方が動きまた鳴りだすような関係である。
    • 1949年、林芙美子「浮雲」[4]
      機関車の後には、四輛ばかりの無蓋トロッコが連結して、その四台のトロッコには、米俵や、野菜や、郵便や、塩叺が積み込まれて、山へ行く営林署の樵夫が五六人、寒さうに俵に腰をかけてゐた。
  2. (他動詞) ひと続き繋げる
    • 1922年、寺田寅彦「蓄音機」[5]
      もう一つの蓄音機の欠点は、レコードの長さに制限があって長い曲が途中で中断せられる事である。この中絶をなくするために二台の器械を連結してレコードの切れ目で一方から他方へ切りかえる仕掛けがわが国の学者によって発明されたそうであるが、
    • 1932年、宮沢賢治「グスコーブドリの伝記」[6]
      それから三日の後、火山局の船が、カルボナード島へ急いで行きました。そこへいくつものやぐらは建ち、電線は連結されました。

活用[編集]

連結-する 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
連結

する する すれ せよ
しろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 連結しない 未然形 + ない
否定 連結せず 未然形 +
自発・受身
可能・尊敬
連結される 未然形 + れる
丁寧 連結します 連用形 + ます
過去・完了・状態 連結した 連用形 +
言い切り 連結する 終止形のみ
名詞化 連結すること 連体形 + こと
仮定条件 連結すれば 仮定形 +
命令 連結せよ
連結しろ
命令形のみ

翻訳[編集]

形容動詞・名詞・動詞[編集]

(れんけつ)

  1. (位相空間論) 位相空間が二つ以上の開集合によってわかれることなく、一つにつながっていること。位相空間 Xではない2つの開集合 A, B直和として表す(X = AB, AB = ∅ を満たす)ことができないとき、X は連結である、連結しているという。

活用[編集]

翻訳[編集]


中国語[編集]

動詞[編集]

連結  (簡): 连结 (ピンイン:liánjié 注音符号:ㄌㄧㄢˊㄐㄧㄝˊ)

  1. 連結する

朝鮮語[編集]

名詞[編集]

  1. (日本語に同じ)連結

[編集]

  1. 青空文庫、2002年5月6日作成、2003年7月20日修正(底本:「宮本百合子全集 第四巻」新日本出版社、1986(昭和61)年3月20日第5刷発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000311/files/1978_6567.html
  2. 阿部 賢太郎, セルロースナノファイバーのゲル化と成形加工技術, 機能紙研究会誌, 2017, 56 巻, p. 25-27, 公開日 2019/06/22, Online ISSN 2187-2740, Print ISSN 0288-5867, https://doi.org/10.11332/kinoushi.56.25 CC BY 4.0で公開
  3. 青空文庫、2003年6月25日作成(底本:「寺田寅彦随筆集 第三巻」小宮豊隆編、岩波文庫、岩波書店、1997(平成9)年9月5日第64刷発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2461_11119.html
  4. 青空文庫、2016年5月15日作成(底本:「筑摩現代文学大系 39 佐多稲子 林芙美子 集」筑摩書房、1978(昭和53)年1月15日初版第1刷発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000291/files/52236_58934.html
  5. 青空文庫、2003年5月18日作成(底本:「寺田寅彦随筆集 第二巻」小宮豊隆編、岩波文庫、岩波書店、1997(平成9)年5月6日第70刷発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2446_10267.html
  6. 青空文庫、2004年1月5日作成、2014年9月16日修正(底本:「童話集 風の又三郎」岩波文庫、岩波書店、1997(平成9)年8月4日第70刷発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/1924_14254.html