Wiktionary:スタイルマニュアル/アイヌ語

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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基本 [編集]

=={{L|ain}}==
{{ain-kana}}

==={{etym}}===
{{m|ain|2=接辞-}} + {{m|ain|構成要素}} + {{m|ain|2==as}}

==={{pron}}===
*{{ain-IPA}}

==={{noun}}===
{{head|ain|noun}}
#[[意味]]。[[意味]]。
#[[意味]]。
#*アイヌ語例文 日本語訳

==={{verb}}===
{{head|ain|verb}} {{context|transitive|lang=ain}}
#[[意味]]

===={{conjugation}}====
{{ain-conj-intr}}

方言[編集]

アイヌ語には、標準語がなく多くの方言がありますが、ウィクショナリーでは特定の方言への統一はしません。方言で語彙が異なる場合、どの方言か明記した上で平行して立項してください。わかる場合は対応する他方言へリンクしてください。

表記法・正書法[編集]

参照 項目はアルファベット表記で立て、カナ表記は項目内に記述してください。異表記で立項した場合は、純粋に表記上の揺れで、加えて他言語の語の項目がない場合は、標準的な表記での項目へのリダイレクトにしてください。

基本的には『アコㇿ イタㇰ』(北海道ウタリ協会編アイヌ語テキスト)で範示されている文章表記に従いますが、わかるときは代表的な異表記も併記してください。

アルファベット表記[編集]

アルファベット表記に際して、従来の慣習に従い、声門閉鎖音 /ʔ/ を無表記にします。ただし、連音をしない場合のマークとして、アポストロフィ-で表すこともできます。例:hioy'oy。

人称接辞の境界を「=」で示す。例:eci=paye

カタカナ表記[編集]

Wiktionary:アイヌ語のカナ表記 も参照。

カタカナ表記はTemplate:ain-kanaを使ってください。アイヌ語のカタカナは、Unicodeに準拠したカタカナ及び拡張カタカナを使用します。

アクセントの表記[編集]

基本的には、項目名にてアクセントを表記しません。

アルファベット表記に際して、アキュート記号(「◌́」)を用います。例:「sinép」。{{head}}を使う場合、{{head|ain|num|head=sinép}}のように、アクセントをヘッドに表示できます。

カタカナ表に際して、上に傍線をつける形をとります。例:「シネㇷ゚」。

音声・音韻[編集]

付録:アイヌ語の発音表記 も参照。

音声の表記は、国際音声記号を用います。

文法体系[編集]

Wiktionary:ウィキプロジェクト アイヌ語/文法用語の対応 も参照。

アイヌ語には現在、複数の文法用語による記述の体系が並立しています。したがって他の用語で学習している人への便宜と、ウィクショナリーでの相互参照の統一性を図るために、対応する用語の併記が必要です。

品詞分類[編集]

アイヌ語の品詞分類は学者によって異なっていたが、現代では基本的に以下のような体系に落ち着いています。[1]

主な品詞[編集]

その他[編集]

  • 数詞(連体形は連体詞に属し、名詞形や人数形は連体詞と接辞の連語で名詞的な振る舞いをする)
  • 後置副詞(詳細は#後置副詞の節を参照)
  • 語根(語根は名詞や動詞などの語構成の要素としてのみ現れ、独立した単語として現れないもの)

品詞の立項[編集]

品詞のセクション名は、基本的に「名詞」や「動詞」のよう大分類で立てます。「位置名詞」や「固有名詞」などの小分類は、項目内に記述します。

名詞[編集]

名詞には概念形・所属形という形態変化があります。普通名詞と位置名詞では、所有形の際に、主格人称接辞なのか、目的格人称接辞なのかで曲用が異なり、また、格助詞に直接接続できるかどうかの挙動も異なります。固有名詞の中にも、普通名詞に近いものと位置名詞に近いものがあります。

動詞[編集]

アイヌ語の動詞は「項スロット」[2]と呼ばれる文法的な制約に支配されています。具体的には動詞によってほぼ例外なしに結合価の数が決められます。また、アイヌ語では、充当態接辞(ko-与格:~にe-具格:~でo-処格:から)や使役接辞-e/te/reさせる、再帰接辞yay-自分を、相互接辞u-互いになどの形態論的語形成の手段によって、動詞の結合価を昇降(上下)させることができます[3]

用語対応[編集]

用語 A 用語 B 用語 C コメント
完全動詞 0項動詞 第II類動詞 単独で文となる。名詞も接辞も取らない。
自動詞 1項動詞 第II類動詞 主語のみ必要とする。(=an)
(単)他動詞   2項動詞   第I類動詞 主語のほかに名詞を一つ要求する。(a=)
複他動詞 3項動詞 第I類動詞 主語のほかに名詞を二つ要求する。(a=)
  • 田村の他動詞には、知里の不完全自動詞も含む。
  • 連動詞
    • 連他動詞 二語でひとつの単他動詞の働き
    • 連複他動詞 二語でひとつの複他動詞の働き
  • デアル動詞 ne

語釈[編集]

前述の通り、動詞には必ず充填されなければならない項があります。しかし、日本語の動詞とは必ずしも対応しないことが多く、特に充当態による他動詞形成の用法では、日本語で「~で〇〇する」と、助詞を用いて訳さなければならないケースが多く存在します。よって、支障のない範囲において、その項が求められることを語釈でも明示すべきです。具体的に、以下のように、1項の自動詞は波線記号「~」を使わず、2項の他動詞は波線記号「~」を一つ、3項の複他動詞には「~」を二つ置きます。充当態的な意味は適当な日本語助詞や連語表現で表します。順番に関しては、自然な日本語の順番で結構ですが、アイヌ語と日本語との順番が異なった場合、例文や用法欄などで補足で示すと良いでしょう。

後置副詞[編集]

アイヌ語には後置副詞という、文頭に置かれ副詞的な振る舞いをするし、句の後について助詞的な振る舞いをする品詞もあります。

参照[編集]

参考文献[編集]

  1. 井筒勝信 (2006-02). アイヌ語の品詞分類再考:いわゆる人称代名詞をめぐって. 56. 北海道教育大学. pp. 13-27. テンプレート:ISSN. 
  2. 佐藤知己 (2023). “アイヌ語の動詞の結合価と3項動詞”. 北方人文研究 (北海道大学大学院文学研究院北方研究教育センター) 16: 37–64. 
  3. Bugaeva, Anna (2010). “Ainu applicatives in typological perspective”. Studies in Language 34: 749–801. doi:10.1075/sl.34.4.01bug.