i=

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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アイヌ語[編集]

カナ表記 イ・

人称接辞[編集]

目的格人称接辞。

  • (雅語)
  1. 一人称単数。我に、我を。我の(‐位置名詞)。
  2. 一人称複数。我等に、我等を。我等の(‐位置名詞)。
(用法)引用文、物語の中では、口語でも使う。
  • (口語)
  1. 包括的一人称複数。(相手を含む)我々に、我々を。私達に、私達を。cf. un=
  2. 尊敬の二人称単数。(通例女性から男性へ)あなたに、あなたを。cf. e=
  3. 尊敬の二人称複数。(通例女性から男性へ)あなた方に、あなた方を。cf. eci=
(用語)尊敬の二人称は「敬相」とも呼ばれる。
  • (特殊)
  1. それを(環境・慣用によって相互に了解できる何物か)。アイヌ文化上の無生物。→nupuri, nay
  2. 判然と示さず、(何かある)物を。他動詞を自動詞化する。さらにそのままの形で名詞に転用できる。
  3. 感嘆詞の接頭辞。誰かを。(世間の)ひとを。(汎称/不定称/一般称/四人称などと呼ばれる)。
(造語力)現在、これらの意味は熟語の中でしか使われず、新語の造語力はほとんどない。
(修辞)これらの意味では(特に造語成分を示す場合を除き)i= と書かず、i の形でそのまま接頭する。

主格人称接辞(稀)

  1. 名詞に付いて、一人称単数私の。後続句への押韻による。本来は a=
  2. 名詞に付いて、三人称。彼の。本来は不要(ゼロ ø= ということ)。
  3. 動詞に付いて、それが(環境・慣用によって相互に了解できる何物か)。
  4. 第II類の動詞に付いて、手段方法の不定詞。……することを。この意味では、通常 ci= を使う。
  5. 受動態の形式主語。訳出しない。分詞形容詞(過去分詞・現在分詞)としては、通常 ci= を使う。

関連語[編集]

発音(?)[編集]