おそう

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日本語[編集]

語源[編集]

古典日本語「おそふ」 < 「おさふ

動詞[編集]

おそうう】

  1. 不意攻めかかる襲撃する。
    • しかし、まもなく甲府市も敵機に襲われ、私たちのいる家は全焼した。(太宰治 『海』)
  2. 風雨地震などが到来する、又は、到来し被害もたらす襲来来襲する。
    • 八月十三日。 昨夜は夜通し蒸暑くて寝苦しかつた。夕刊の新聞に台風が東京をも襲ふ筈だと書いてあつたが、夜の十時頃から果してそれらしい風が吹き出した。(与謝野晶子『台風』)
  3. 痛みや吐き気といった体調の悪さや眠気便意尿意といった抗し難い生理的欲求が人に急に激しく感じられるようになる。
    • 私は産の気が附いて劇しい陣痛の襲うて来る度に、その時の感情を偽らずに申せば、例も男が憎い気が致します。(与謝野晶子『産屋物語』)
    • たとへば、ある日となりの虎猫が、ひるのべんたうを、机の上に出してたべはじめようとしたときに、急にあくび襲はれました。(宮沢賢治『猫の事務所……ある小さな官衙に関する幻想……』)
  4. 不安や怒りといった消極的な心情やあきらめることのできない願望などが、ある人の心持を占める。
    • 其日も、私は朝から例の気持に襲われた。何も彼も興味が失せて、少しの間も静かにしていられないように気が苛々していた。(石川啄木 『不穏』)
    • その間に、いろいろな事情でしばらく戯曲の創作から遠ざかつてゐたこともあるが、やはりそれは自分の文学的故郷のやうなものであるから、折にふれて、いつかはまたそこへ帰りたいといふ願望がしきりに私を襲つた。(岸田國士 『劇文学は何処へ行くか』)
  5. 地位家系などを受け継ぐ世襲する。踏襲する。
    • 此種の肖像畫は、其の形式は宋風を襲へるも、其の傳神の妙處は寧ろ大和畫より得來れる者なるを以て、之を全然宋式肖像畫といふことを得ず。(内藤湖南 『日本の肖像畫と鎌倉時代』)

活用[編集]

おそ-う 動詞活用表日本語の活用
ワ行五段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
おそ

各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 おそわない 未然形 + ない
意志・勧誘 おそおう 未然形音便 +
丁寧 おそいます 連用形 + ます
過去・完了・状態 おそった 連用形音便 +
言い切り おそう 終止形のみ
名詞化 おそうこと 連体形 + こと
仮定条件 おそえば 仮定形 +
命令 おそえ 命令形のみ

発音[編集]

東京アクセント[編集]
お↗そう
お↗そ↘う
京阪アクセント[編集]
↗おそう