おとなげ
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日本語
[編集]名詞
[編集]おとなげ【大人気】
- 大人らしい分別や冷静を持った言動。形容詞「ない」を直結して「おとなげない」の形でも多用される。
- 1894年、泉鏡花「義血侠血」[1]
- 旅商人体の男は最も苛ちて、「なんと皆さん、業肚じゃございませんか。おとなげのないわけだけれど、こういう行き懸かりになってみると、どうも負けるのは残念だ。おい、馬丁さん、早く行ってくれたまえな」
- 1912-1913年、夏目漱石「行人」[2]
- 自分からこういうと兄を軽蔑するようではなはだすまないが、彼の表情のどこかには、というよりも、彼の態度のどこかには、少し大人気を欠いた稚気さえ現われていた。
- 1950年、坂口安吾「街はふるさと」[3]
- せつ子はさすがに大人であった。家出癖のついた小娘を怒らせっぱなしに放ッとくのは穏当ではない。折れたり、なだめたりするのは愉快なことではないが、対等にみたてて意地をはるのは大人げない話である。
- 1894年、泉鏡花「義血侠血」[1]
註
[編集]- ↑ 青空文庫、1999年10月23日公開、2005年12月24日修正(底本:「高野聖」角川文庫、角川書店、1999(平成11)年2月10日改版40版発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000050/files/363_20915.html
- ↑ 青空文庫、1999年6月13日公開、2004年2月26日修正(底本:「夏目漱石全集7」ちくま文庫、筑摩書房、1988(昭和63)4月26日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/775_14942.html
- ↑ 青空文庫、2006年3月2日作成(底本:「坂口安吾全集 09」筑摩書房、1998(平成10)年10月20日初版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/43192_21924.html