たてまつる

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

動詞[編集]

たてまつる奉る

  1. やる」「おくる」の謙譲語
  2. 「やる」「おくる」をからかっていう。
  3. だけでったことにしてある地位につける。まつりあげる
  4. (補助動詞) (動詞連用形き、謙譲で)~さしあげる。~申し上げる
    • 1906年、小川未明「森の妖姫」[1]
      昔、昔、ずっと昔に或る忠義な武士があって主君の非行を諫言し奉った。すると癇癪持の君は真二つに斬り下んと刀の束に手をかけたのを、最愛の妾が傍から止めたので、命だけは賜わって、国外に追放の身となったのである。
    • 1922年前後、宮沢賢治「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」[2]
      「ペンネンネンネンネン・ネネム裁判長はおまえであるか。」「さようでございます。永久に忠勤を誓い奉ります。」

活用[編集]


古典日本語[編集]

動詞1[編集]

たてまつるる】

  1. 飲む」「食う」の尊敬語
  2. 着る」の尊敬語。
  3. 乗る」の尊敬語。

活用[編集]

たてまつ-る 動詞活用表日本語の活用
ラ行四段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
たてまつ

動詞2[編集]

  1. 差し上げる。
  2. 使い参上させる。
たてまつ-る 動詞活用表日本語の活用
ラ行下二段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
たてまつ るる るれ れよ

[編集]

  1. 青空文庫、2019年3月29日作成(底本:「文豪怪談傑作選 小川未明集 幽霊船」ちくま文庫、筑摩書房、2010(平成22)年5月25日第2刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001475/files/53164_67718.html
  2. 青空文庫、2010年2月1日作成(底本:「ポラーノの広場」新潮文庫、新潮社、1997(平成9)年5月25日3刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/33195_38118.html