めくるめく

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日本語[編集]

動詞[編集]

めくるめくく、眩く】

  1. (自動詞) 目が眩む
    • 日を真正面に受けて、下を覗けば目眩く高さだが、径のめぐりには綺麗に乾いた落葉が散り敷いて極めて静かな場所であった。(若山牧水「みなかみ紀行」)〔1924年〕[1]
    • […]お稲は激しい力をいれて、男の体をゆすぶると、目眩めくような情熱にうずかれて、そのまま何もかも忘れてしまいそうになった。(吉川英治「八寒道中」)〔1929年〕[2]
  2. (自動詞) まぶしく光る。
    • 星々がかれらの周囲を旋回していた。かれらは星の間をゆっくりと落下していた。あたりの空気は渦巻きめくるめいた。(C・L・ムーア 仁賀克雄訳「暗黒界の妖精」)〔1973年〕

用法[編集]

「めくるめく(目眩く)」の形で名詞を修飾するのに用いるのが普通。それ以外の語形や用法は比較的まれ。

活用[編集]

めくるめ-く 動詞活用表日本語の活用
カ行五段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
めくるめ

各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 めくるめかない 未然形 + ない
意志・勧誘 めくるめこう 未然形音便 +
丁寧 めくるめきます 連用形 + ます
過去・完了・状態 めくるめいた 連用形音便 +
言い切り めくるめく 終止形のみ
名詞化 めくるめくこと 連体形 + こと
仮定条件 めくるめけば 仮定形 +
命令 めくるめけ 命令形のみ

※用法での説明のとおり、連体形「めくるめく」以外の形はまれ。

発音[編集]

東京アクセント[編集]
め↗くるめ↘く
京阪アクセント[編集]
↗めくるめく

副詞[編集]

めくるめく

  1. めまぐるしく。次々に。
    • ラルフに事故だ。真の邸宅所有者は抹殺しろ。うまくやれば、お抱え弁護士から金を巻き上げられる。とにかく前ジョージ卿を返り咲かせて、メアリに圧力をかけられる。そんな考えがめくるめくメイフィールドの心に去来した。(フレッド・M・ホワイト 奥増夫訳「煉獄」)〔2019年〕[3]

語源[編集]

「めまぐるしく(目眩しく)」の誤読に起因するものか。


古典日本語[編集]

動詞[編集]

めくるめくく、眩く】

  1. 目が眩む
    • 老いたる男、最後の一撃をなさむとする所に、忽ち眩暈き倒れ、槌は手を離れて地上に落つ。(木下杢太郎「南蛮寺門前」)〔1909年〕[4]

活用

カ行四段活用
めくるめ-く

関連語[編集]

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  1. 青空文庫(2017年7月11日作成)(底本:「みなかみ紀行」中公文庫、中央公論社、1993年5月10日発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000162/files/56933_62144.html 2019年6月23日参照。
  2. 青空文庫(2013年1月14日作成)(底本:「治郎吉格子 名作短編集(一)」吉川英治歴史時代文庫、講談社、2003年4月25日第8刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001562/files/52439_50005.html 2019年6月23日参照。
  3. 青空文庫(2019年4月7日作成)https://www.aozora.gr.jp/cards/002043/files/59758_67839.html 2019年6月24日参照。
  4. 青空文庫(1998年6月28日公開、2006年3月20日修正)(底本:「現代日本文學大系 25 与謝野寛・与謝野晶子・上田敏・木下杢太郎・吉井勇・小山内薫・長田秀雄・平出修 集」筑摩書房、1985年11月10日初版第13刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000120/files/626_22343.html 2019年6月24日参照。