世紀末

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日本語[編集]

名詞[編集]

(せいきまつ)

  1. 世紀の末。
    • ワイルドこそ、一六〇〇年に個人主義文化をいち早くうち立てた英国の文化史上において、一八〇〇年代の世紀末をかざる一つのモニュメントである。(中井正一 『現代美学の危機と映画理論』)
  2. 19世紀末のヨーロッパにおける思潮。デカダンス
    • ゴオテイエの病的傾向は、ボオドレエルのそれとひとしく世紀末の色彩は帯びてゐても、云はば活力に満ちた病的傾向だつた。(芥川龍之介 『あの頃の自分の事』)
    • 「どうも妙な顔だな。いかにも生活に疲れているような顔だ。世紀末の顔だ」と批評し出した。三四郎は、この批評に対しても依然として、「そういうわけでもないが……」を繰り返していた。三四郎は世紀末などという言葉を聞いてうれしがるほどに、まだ人工的の空気に触れていなかった。またこれを興味ある玩具として使用しうるほどに、ある社会の消息に通じていなかった。(夏目漱石三四郎』)
  3. ある時代の終わり。
  4. 世の末。荒廃した時代や世界

関連語[編集]

翻訳[編集]

語義1

語義2

語義4