出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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漢字[編集]

字源[編集]

  • 指事。縦棒の中間点に○印をつけたもの。「まんなか」を意味する漢語 /*trung/}を表す字。下記甲骨文字や[[金文]の「𠁩」は旗竿を象った字(一説に{ /*droong/}を表す字)と組み合わさったもので、「中」の字源とは関係がない。[字源 1]
  1. 裘錫圭 「説《盤庚》篇的“設中”——兼論甲骨、金文“中”的字形」 『出土文献与伝世典籍的詮釈』 線装書局、2019年、120-123頁。
    葛亮 「古字新識(23)――説“中”“外”」 『書与画』2021年11期、48-50頁。

関連字[編集]

」を音符とする形声文字 (諧声域=*TUNG)
端母 透母 定母
一等 平声 冬韻
上声 腫韻 - -
去声 宋韻 - -
入声 沃韻 -
知母 徹母 澄母
二等 平声 江韻
上声 講韻 - - -
去声 絳韻
入声 覺韻
章母 昌母 常母
三等A 平声 東韻 -
上声 董韻 - - -
去声 送韻 -
入声 屋韻 -
知母 徹母 澄母
三等B 平声 東韻 𦬕 𦬕
上声 董韻 - - -
去声 送韻 - 𩿀
入声 屋韻

意義[編集]

  1. なか。ものの内側
  2. まんなか両端でない位置
  3. 真ん中に来る。
  4. あたる
  5. (接尾辞的)~をしている所の。

語源[編集]

  • 明らかではないが、チェパン語 दुङ्‌ duŋ 、独竜語 ɑ³¹duŋ⁵⁵ (内側)等と同根の可能性がある[語源 1]
  1. Axel Schuessler, ABC Etymological Dictionary of old chinese, University of Hawaii Press, 2006, pp. 621.

日本語[編集]

発音(?)[編集]

名詞[編集]

  1. なか】 物の内側。
  2. チュウ大きいとも小さいとも言えない状態。
  3. 【チュウ】 成績評価において、優れているとも劣っているとも言えない状態。平均的
    • 地学の成績がの下だ。
    (※この「中の下」という用法は、「平均よりいくぶん劣っている」という意味合いを伴う。)
    • 対義語 : (優れている状態)、(劣っている状態)
  4. 【チュウ】 大規模な文章や書籍などで、中の方の部分。
    • 対義語 : (はじめの方の部分)、(終わりの方の部分)

類義語[編集]

造語成分・略称[編集]

  1. 【チュウ】 「中国」の略。

接尾辞[編集]

  1. 【チュウ】 動作や行為のただなかにあること。また語彙により、行為発生後の状態の継続やなんらかの行為のための準備期間にあることなども表す。
    • 出演中。発生中。増加中。使用中。工事中。電話中。休憩中。おやすみ中。考え中。故障中。着席中。入荷中。
    • 固定電話で通話中に携帯が鳴った。
  2. 【チュウ】 その範囲のなか。
    • 五人中三人が賛成した。
    • 文章中から抜き出して答えよ。
  3. 【チュウ】 (「A中のA」の形で)その範囲のなかで特にすぐれたもの、特異なもの。
    • 名画中の名画(=きわめてすぐれた名画)
    • 例外中の例外(=きわめてまれな例外)
  4. 【ジュウ】 その範囲のすべて。
    • 日本中。一年中。部屋中。
  5. 【ジュウ・チュウ】 それが終わるまでのいつか。
    • 今日中(きょうじゅう)に持っていきます。
    • 本日中(ほんじつちゅう)にまいります。
    • 今月中(こんげつちゅう)には仕上げたい。
    • 今年中(ことしじゅう)に始めるつもりだ。
    • 今年度中(こんねんどちゅう)にはできそうにない。

熟語[編集]


中国語[編集]

*

方位詞[編集]

  1. ~の中(に、で)。

熟語[編集]

zhōng

zhòng


朝鮮語[編集]

*

熟語: 朝鮮語[編集]


ベトナム語[編集]

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関連語[編集]

コード等[編集]

点字[編集]