判じる

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

動詞[編集]

じる (はんじる)

  1. (他動詞) 判断する。判定する。
    • 1908年、夏目漱石「三四郎」[1]
      すると停車場の方から提灯をつけた男がレールの上を伝ってこっちへ来る。話し声で判じると三、四人らしい。
    • 1920年、柳宗悦「朝鮮の友に贈る書」[2]
      私は重ねて貴方がたに私の心を伝えたく思う。決して今の武力や政治を通してのみ、人間を判じて下さってはいけない。
    • 1951年、坂口安吾「安吾人生案内」[3]
      利口な人間は知りたがるし、知っていて正邪を判じる力があり、敢て悪を行わぬところに美点はあるかも知れないが、単に知らぬということは頭が悪いというほかの何物でもなく、長じて知るようになると、純変じてどんなスレッカラシになるか分りやしない。

派生語[編集]

活用[編集]

はん-じる 動詞活用表日本語の活用
ザ行上一段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形
はん じる じる じれ じよ
じろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 はんじない 未然形 + ない
意志・勧誘 はんじよう 未然形 + よう
丁寧 はんじます 連用形 + ます
過去・完了・状態 はんじた 連用形 +
言い切り はんじる 終止形のみ
名詞化 はんじること 連体形 + こと
仮定条件 はんじれば 仮定形 +
命令 はんじよ
はんじろ
命令形のみ

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  1. 青空文庫、2000年7月1日公開、2014年6月19日修正(底本:「三四郎」角川文庫クラシックス、角川書店、1997(平成9)年6月10日127刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/794_14946.html
  2. 青空文庫、2013年1月21日作成(底本:「民藝四十年」岩波書店、2009(平成21)年9月4日第28刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001520/files/55377_48458.html
  3. 青空文庫、2009年10月8日作成(底本:「坂口安吾全集 11」筑摩書房、1998(平成10)年12月20日初版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45916_36895.html