参考

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

日本語[編集]

この単語の漢字
さん
第四学年
こう
第二学年
音読み

発音[編集]

名詞[編集]

(さんこう)

  1. 考え決める手がかりとして他人意見資料などを集めて利用すること。または、そのような手がかり。
    • 1909年、夏目漱石「文壇の趨勢」[1]
      私は多忙な身だから、ほかの人の作を一々通読する暇がない。たてこんで来ると、つい読み損って、それぎりにする事もあるが、できるだけは参考のため、研究のため、あるいは興味のため、目を通して見る。
    • 1956年、宮城道雄「レコード夜話」[2]
      ある夜、私は変奏曲を作ってみたいと思っていたので、参考に聴きたいと思ってレコードをいろいろ探した。
    • 1990年、松前仰、第118回国会衆議院[3]
      コンピューターシミュレーションなんてあくまでも参考ですよ。実際にこれが確証されるには、実物でやらなければいけないのですよ、実際の問題。

派生語・複合語[編集]

類義語[編集]

翻訳[編集]

動詞[編集]

する (さんこうする)

  1. (他動詞) 他人意見資料などを、考え決める手がかりとして利用する。
    • 1883年、福沢諭吉「学問の独立」[4]
      今や十六年間の政事、次第に整頓するの日にあたりて、内外の事情を照し合せ、欧米文明国の事実を参考すれば、我が日本国において、政府がただちに学校を開設して生徒を集め、行政の官省にてただちにこれを支配して、その官省の吏人たる学者がこれを教授するとは、外国の例にもはなはだ稀にして、今日の時勢に少しく不都合なるが如し。
    • 1913年、森鴎外「不苦心談」[5]
      そう云うわけで、私は両君の影響を受けてはいない。早く出ていた高橋君の訳を参考しなかったのも、やはり原文を素直に読んで、その時の感じを直写しようと思っていたからである。

活用[編集]

翻訳[編集]


中国語[編集]

動詞[編集]

( (繁): 參考 ピンイン:cānkǎo )

  1. 参考にする。

[編集]

  1. 青空文庫(2004年1月9日作成)(底本:「夏目漱石全集10」ちくま文庫、筑摩書房、1988年7月26日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/2371_13943.html
  2. 青空文庫(2007年12月28日作成)(底本:「心の調べ」河出書房新社、2006年8月30日初版)https://www.aozora.gr.jp/cards/001288/files/47121_29090.html
  3. 「第118回国会 衆議院 科学技術委員会 第4号 平成2年6月12日」国会会議録検索システム https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=111803911X00419900612&spkNum=42&single
  4. 青空文庫(2007年4月4日作成)(底本:「福沢諭吉教育論集」岩波文庫、岩波書店、1991年3月18日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/46684_26527.html
  5. 青空文庫(2012年1月7日作成)(底本:「ファウスト 森鴎外全集11」ちくま文庫、筑摩書房、2007年6月25日第5刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/50910_46740.html