合金

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

名詞[編集]

(ごうきん)

  1. 単一金属元素からなる金属に、望ましい材質を得るために、他の金属元素あるいは非金属元素を加えて造られた材料ステンレス鋼はんだなど。
    • 1937年、戸坂潤「日本の頭脳調べ」[1]
      業績として物理学では磁気の研究、冶金学では鉄・銅・其他の合金の基礎的研究が有名である。博士の研究が今日主として軍需的重工業の基礎に直接していることを吾々は見落してはならぬ。

発音[編集]

ご↗ーきん

用法[編集]

  1. 金属の名称を前に付け、「○○合金」で金属○○の比率を主とし、金属○○に対して他の元素を加えた合金であること意味する。「○○合金」ともいう。
    • 1919年、本多光太郎「鉄鋼研究の必要」[2]
      (...)此目的を達せんが為めには、先ず鉄合金の学術的研究より始めざるべからず。
    • 1927年、大阪朝日新聞「アルミ基合金で鋳型を造る」[3]
      高圧な圧搾空気をもって溶融点の高いアルミニウム基合金を鋳込むにありその方法において従来困難とされていた空気が混入しやすきこと

派生語・複合語[編集]

翻訳[編集]

動詞[編集]

-する(ごうきん-する)

  1. (他動詞, 古用法) 〔ある元素を〕合金を作るために添加する。
    • 1932年、大阪朝日新聞「伸びず錆びぬ鉄」[4]
      この欠点を除くため実験研究した結果、新に製出した鉄ニッケルのほかにコバルトを合金した「不変不銹鋼」という特殊鉄であって、この伸びず錆びない鉄の利用範囲は(...)
    • 1939年、錦織清治「強靱鋼 (其の三)」〕[5]
      クロムを合金した場合は此の半月形のγ範圍が最も廣く約14%迄擴つて居る。

活用[編集]


中国語[編集]

発音[編集]

  • ピンイン: héjīn
  • 注音符号: ㄏㄜˊ ㄐㄧㄣ
  • 広東語: hap6gam1
  • 閩南語: ha̍p-kim

名詞[編集]

合金

  1. (日本語に同じ)合金。

朝鮮語[編集]

名詞[編集]

合金합금

  1. (日本語に同じ)合金。

ベトナム語[編集]

名詞[編集]

合金hợp kim

  1. (日本語に同じ)合金。

[編集]

  1. 青空文庫(2012年7月13日作成)(底本:「戸坂潤全集 別巻」勁草書房、1979年11月20日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000281/files/55285_48233.html 2020年9月21日参照。
  2. 神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫 製鉄業(04-001)「東京朝日新聞 1919.1.3 (大正8)」 http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00045578&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
  3. 神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫 金属品製造業(01-087)「大阪毎日新聞 1927.7.4 (昭和2)」 http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00077783&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
  4. 神戸大学経済経営研究所 新聞記事文庫 製鉄業(11-129)「大阪朝日新聞 1932.12.1 (昭和7)」 http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00053048&TYPE=IMAGE_FILE&POS=1&LANG=JA
  5. 錦織 清治「強靱鋼 (其の三)」『電気製鋼』第15巻第9号、電気製鋼研究会、1939年、pp. 429–434、https://doi.org/10.4262/denkiseiko.15.429