多多益益弁ず

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日本語[編集]

成句[編集]

 (本字体:多多益益)(タタマスマスベンず)

  1. やるべき仕事が多ければ多いほど、旨く処理ができる。
  2. 多ければ多いほど都合が良い。
    • 豊富性情健康体質とを持った女は子供も産むがよい、社会的事業にも従事するがよい、その他能うかぎり何事に向っても多々益々弁じて欲しいと私は思っている。(与謝野晶子 『母性偏重を排す』)

出典[編集]

  • 史記・淮陰侯伝の以下の故事に由来
上常從容與信言諸將能不,各有差。上問曰:「如我能將幾何?」信曰:「陛下不過能將十萬。」上曰:「於君何如?」曰:「臣多多而益善耳。」
高祖劉邦が韓信に、「自分はどの位の将の器か」と尋ねたところ、韓信は「まあ十万の将というところです」と答えたのでさらに「では、お前はどの位の将の器か」と聞いたところ、「多ければ多いほど、良いのです」と答えた。
史記の原文は「多多益善」であり、これを「多々益々弁()ず」とするのは、漢書以降、日本で定着したのは十八史略からか。

翻訳[編集]