大丈夫

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日本語

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名詞

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(大 + 丈夫、だいじょうふ・だいじょうぶ)

  1. だいじょうふ立派男性
    • 嗟乎大丈夫當如此也(『史記』高祖本紀)
      (訓読)ああ、大丈夫當(まさ)にかくの如くなるべきなり
      (訳)立派な男とは彼(始皇帝)の様な人物を指すのだろう/男に生まれたからには彼の様に成りたいものだ。
      (解説)前漢の高祖劉邦が無名時代に始皇帝の行列を見て感嘆したもの。
    • 大丈夫不能自食。吾哀王孫而進食、豈望報乎。(『史記』淮陰侯列伝)
      (訓読)大丈夫自ら食すあたはず。吾王孫を哀れみて食を進む、豈(あに)報はるるを望まんか。
      (訳)一人前の男が、飯を食えない。私は貴公子をを哀れんで、食を施しているのに、どうして見返りなんか期待するものですか。
      (解説)前漢の将軍韓信が無名時代に市井の老婆に施しを受けた際の老婆の言葉。
    • いや待て。――われにこそ無情つれないが、やはり関羽は真の大丈夫である。(吉川英治「三国志」)〔1939年-1943年〕[1]

語源

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  • 丈夫」の強調形であるが、「孟子」において理想的人格として多く用いられる。以下はその定義とも言うべき箇所
    居天下之広居、立天下之正位、行天下之大道。得志与民由之、不得志独行其道。富貴不能淫、貧賤不能移、威武不能屈。此之謂大丈夫

類義語

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形容動詞

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(だいじょうぶ)

  1. 心配のない様子だ。
    • 早く象小屋の戸をしめるんだ。ようし、早く丸太を持って来い。(略)さあ、大丈夫だ。大丈夫だとも。あわてるなったら。おい、みんな、こんどは門だ。門をしめろ。(宮沢賢治「オツベルと象」)〔1926年〕[2]
  2. さしつかえない。かまわない
    • ナアニ、饒舌っても大丈夫だよ。(夢野久作「超人鬚野博士」)〔1935年〕[3]

活用

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類義語

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翻訳

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副詞

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大丈夫(だいじょうぶ)

  1. 心配のない様子。
    • 主人はようやく写真から眼を放して「君この暑いのに蕎麦そばは毒だぜ」と云った。「なあに大丈夫、好きなものは滅多あたるもんじゃない」と蒸籠の蓋をとる。(夏目漱石吾輩は猫である』)
    • 水の流れる所は苔は青く流れない所は褐色だ。みんなこわごわ下りて来る。水の流れる所は大丈夫滑らないんだ。〔水の流れるところをあるきなさい。水の流れるところがいいんです。〕(宮沢賢治『台川』)
  2. 十分に。に。
    • 私は小槍の標高より少し上まで行ったが、それで考えると登り二時間は大丈夫かかると思う。(板倉勝宣『春の槍から帰って』)

中国語

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名詞

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大丈夫(dàzhàngfu)

  1. 立派男性

朝鮮語

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名詞

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ハングル:대장부

  1. 立派男性

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  1. 青空文庫(2013年7月11日作成)(底本:「三国志(四)」吉川英治歴史時代文庫、講談社、2008年12月1日第54刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001562/files/52414_51065.html 2019年5月12日参照。
  2. 青空文庫(1999年2月6日公開、2011年2月14日修正)(底本:「新編 銀河鉄道の夜」新潮文庫、新潮社、1989年6月15日発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/466_42316.html 2021年12月1日参照。
  3. 青空文庫(2000年12月6日公開。2006年3月14日修正)(底本:「夢野久作全集5」ちくま文庫、筑摩書房、1991年12月4日第1刷発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/000096/files/2099_22206.html 2021年12月1日参照。