コンテンツにスキップ

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』

漢字

[編集]

字源

[編集]
甲骨文字 金文 金文 簡帛文字 簡牘文字 小篆 流伝の古文字
西周 戦国時代 説文
(漢)
《六書通》
(明)
  1. 羅振玉 『殷墟書契考釈』 永慕園、1914年、21頁。
    裘錫圭 『文字学概要』 商務印書館、1988年、112頁。
    季旭昇撰 『説文新証』 芸文印書館、2014年、803頁。
    徐超 『古漢字通解500例』 中華書局、2022年、29頁。

古典的字源

[編集]
  • 説文解字』によれば「川,貫穿通流水也、虞書曰、濬𡿨巜距川、象形 ― 川は、貫穿かんせんして流通する水である。『虞書ぐしょ』にいわく、大小の用水路の土砂をさらって、川に至らしめるという。 象形」という。
    •  「川」・「穿」は類音による声訓。『虞書』は『書経(尚書)』四書のうち最古のもの。「距川」は一説に、水害を防ぐことという。

意義

[編集]
  1. かわ
    • 類義字: (元は、各々、黄河と揚子江を意味した)

日本語

[編集]

教育漢字 (第1学年)

[編集]

名詞

[編集]
  1. かわ。高所から低所に向かって、水がある道筋を流れる地形。

関連語

[編集]

本流 , 支流 , 流域 , 水系

熟語

[編集]

漢文用例

[編集]
  • 子在上曰、逝者如斯夫、不舍晝夜(論語/子罕)

― 子(=先生)は川のほとりに立っておっしゃった。行き去るものはかくのごとし。昼も夜もとどまることがない。

手書きの字形について

[編集]
  • 第1画及び第3画の終筆は止めてもはらって(抜いて)もよい[2]
  • 第1画及び第2画、あるいはすべての縦画を同じ長さで書いてもよい[3]
  • 通説によると、「川」の草書は平仮名の「つ」の起源とされる。一説には「仮名『つ』の字源はいまだ特定されていない」。[4]
「川」草書体

中国語

[編集]

語源

[編集]
  • STEDT は、東/東南アジアにまたがる地域言語(area word)としている。[語源 1]

推定される同根語[語源 2]

[編集]

固有名詞

[編集]
  1. (現代)四川省の略称。

朝鮮語

[編集]

*

熟語

[編集]

ベトナム語

[編集]

*

文字情報

[編集]
U+5DDD, 川
CJK 統合漢字-5DDD

[U+5DDC]
CJK統合漢字
[U+5DDE]
文字コード (文字集合規格)
-
  • KS X 1001: 0x7439
漢点字 六点漢字
字典掲載
康熙字典 323ページ, 23文字目
諸橋大漢和辞典 (修訂第2版) 8673
新潮日本語漢字辞典 (2008) 2952
角川大字源 (1992) 2369
講談社新大字典 (1993) 4089
大漢語林 (1992) 2890
三星漢韓大辞典 (1988) 624ページ, 7文字目
漢語大字典 (1986-1989) 1巻, 32ページ, 2文字目

脚注

[編集]
  1. 中央、左、右の順に書く流派もある。(参考)『運筆順序:小学校令適用』 浅野松洞庵(儀史) 編 (河合文港堂, 1902)、『新読本漢字研究』 糸長徳松 著 (富山房[ほか], 1910)pp.135 など
  2. 『常用漢字表の字体・字形に関する指針(報告)』p.52,53 2016年2月29日 文化庁
  3. 『常用漢字表の字体・字形に関する指針(報告)』p.41 2016年2月29日 文化庁
  4. 『日本語書記史原論』 (小松英雄・1998)