後生

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日本語[編集]

名詞[編集]

  1. ゴショウ 呉音)
    1. 後の世に生まれ変わること。また、その世。
      • 手前はあまりな婆さんの仕打を見てまして、仏罰を恐れないのか、なんと云う後生の悪いことをする婆さんだ、と、怒るよりは、空恐ろしい思いをしましたところで、婆さんの頭は突き戻されるようにお駕籠の中から出るとともにその体は背後へよろよろとなりました。(田中貢太郎 『尼になった老婆』)
    2. 来世の安楽。しばしば、極楽往生
      • これは橋番が内職にしている放しうなぎで、後生をねがう人たちは幾らかの銭を払ってその幾匹かを買取って、眼のまえを流れる大川へ放してやるのであった。(岡本綺堂 『放し鰻』 cf.放生
    3. (会話語:「後生だから」などの形で、ものを頼むときに)折り入って、お願いだから。
      • 夫人: (激して、やや震えながら)後生です。見て下さいまし。貴方に見て頂きたいものがあるんです。(泉鏡花 『山吹』)
      • 麦ちやん、後生だからこんなところへ来てまで乱暴をしないでね。(岸田國士 『感化院の太鼓(二場)』)
  2. コウセイ 漢音)後から生まれてくる者、年少者、子孫。
    • 岡本綺堂さんは『修禅寺物語』の作者であるばかりでなく、捕物帳にもすぐれた江戸情緒を盛って、われわれ後生の及び難い才分を示した人ではあるが(野村胡堂 『銭形平次打明け話』)

語誌[編集]

  • 語義1-3は、「私の願いを聞き入れるのは、私のためでなく、あなたの後生(=来世)のためだから」の意。

類義語[編集]

語義1-1

語義2

対義語[編集]

語義1-1

語義2

成句[編集]

語義1

語義2


中国語[編集]

名詞[編集]

hòusheng 簡体字:后生

  1. 青年若者後輩

成句[編集]