憮然

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日本語[編集]

この単語の漢字

表外漢字
ぜん
第四学年
音読み

発音[編集]

形容動詞[編集]

(ぶぜん)

  1. 失望し、がっかりするさま。
  2. 意外なことに驚くさま。

誤用[編集]

「腹立たしげなさま」「不機嫌そうなさま」の意味で用いられる例が多い。この意味で理解をする者は増加傾向にあり、文化庁が実施した「平成19年度 国語に関する世論調査」では、70.8%がこの意味で認識していることが明らかになった[1]

大手の報道機関各社は、「日本語の乱れ」という観点からこのことを報道した[2]が、当の報道機関も、専らこの意味で「憮然[3]」の語を用いている。例えば「首相はにらみつけるような視線を送り、ぶぜんとした顔を浮かべた」[4]などの例である。

なお、『大辞林』(三省堂)には「思いどおりにならなくて不満なさま」という語義が掲載されている。誤用が浸透している現状を踏まえての措置なのか否かは不明である。

類義語[編集]

翻訳[編集]


中国語[編集]

形容詞[編集]

(wǔrán 簡体字:怃然)

  1. (文章語) 憮然としている、失望した様子である。

[編集]

  1. 平成19年度 国語に関する世論調査
  2. 「『憮然』 10人中7人 誤解」(2008年7月25日付け読売新聞朝刊)
  3. ただし、「憮」が常用漢字でないため、新聞での表記は「ぶぜん」又は「ぶ然」である。
  4. 2009年7月15日付け中日新聞朝刊