承知

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日本語[編集]

名詞[編集]

しょうち

  1. ある事情を聞いて知ること。また、知っていること。理解すること。
    • ではみなさんは、そういうふうに川だと云われたり、乳の流れたあとだと云われたりしていたこのぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知ですか。(宮沢賢治「銀河鉄道の夜」)
    • 道友会は心の善いものを集めて一所に話をしようという趣意で起ったものと承知している、(新渡戸稲造「人格を認知せざる国民」)
    • なア。よく、きけ。キサマの口の悪いのはかねて承知だが、云っていいことと、悪いこととあるぞ。(坂口安吾「町内の二天才」)
    • 御承知の通り、仏蘭西人は、頗る社交的であると同時に、極めて自立的で、社会的交際は盛んであるが、組織的団体を作ることはあまり好まない。(岸田國士「二つの答」)
  2. 同意承諾すること。
    • ネコはネズミにむかって、これからきみをうんとかわいがって、なかよくしてあげるよ、と、さかんにうまいことをいいたてました。それで、とうとうネズミは、ネコとおなじうちにすんで、いっしょにくらすことを承知してしまいました。(グリム、矢崎源九郎訳「ネコとネズミのいっしょのくらし」)
    • けれど、私だって世間並みに一人の娘、矢張り何かが訪れて来そうな、思いも掛けぬことが起りそうな、そんな憧れ、といって悪ければ、期待はもっていた。だから、いきなり殺風景な写真を見せつけられ、うむを言わさず、見合いに行けと言われて、はいと承知して、いいえ、承知させられて、――そして私がいそいそと――、あんまりだ。(織田作之助「天衣無縫」)
    • 「さうか。丁度よかった。この人について行って呉れ。玉蜀黍の脱穀をしてるんだ。機械は八時半から動くからな。今からすぐ行くんだ。」農夫長は隣りで脚絆を巻いてゐる顔のまっ赤な農夫を指しました。/「承知しました。」/みんなはそれっきり黙って仕度しました。(宮沢賢治「耕耘部の時計」)
  3. 了承すること。納得すること。ゆるすこと。容認すること。
    • 「当軒は注文の多い料理店ですからどうかそこはご承知ください」(宮沢賢治「注文の多い料理店」)
    • それで錘も鈎も竿も糸掛も、全部手製でなければ承知しない。(佐藤垢石「釣聖伝」)
    • 「今度萩原が死んだら承知しないぞ。靴で蹴つて撲り殺してやる。」(萩原朔太郎「悲しき決鬪」)

動詞[編集]

活用[編集]