出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
斟 酌(しんしゃく)
- (原義)水や飲料をくみ分けること。
- (古用法) 酒などを酌み交わすこと。
- 相手の事情や心情などを推量すること。また、それによって手加減すること。
- 「… 好嫌は別として、こちらで他に求める条件だけは、ちゃんとこちらにも整えてあるんだから、強ち身勝手ばかり謂うんじゃない。けれども、品行の点は、疑えば疑えると云うだろう。そこはね、性理上も斟酌をして、そろそろ色気が、と思う時分には、妹たちが、まだまだ自分で、男をどうのこうのという悪智慧の出ない先に、親の鑑定で、婿を見附けて授けるんです。 …」(泉鏡花『婦系図』)
- いろいろと参照して、取捨選択すること。
- 控えめにすること。遠慮すること。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
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否定 |
斟酌しない |
未然形 + ない
|
否定(古風) |
斟酌せず |
未然形 + ず
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自発・受身 可能・尊敬 |
斟酌される |
未然形 + れる
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丁寧 |
斟酌します |
連用形 + ます
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過去・完了・状態 |
斟酌した |
連用形 + た
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言い切り |
斟酌する |
終止形のみ
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名詞化 |
斟酌すること |
連体形 + こと
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仮定条件 |
斟酌すれば |
仮定形 + ば
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命令 |
斟酌しろ 斟酌せよ |
命令形のみ
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語義2
斟 酌 (ピンイン:zhēnzhuó 注音符号:ㄓㄣ ㄓㄨㄛˊ 閩南語:chim-chiok)
- 斟酌する、考慮する
斟酌(짐작)
- 推量、見込み