早速

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

日本語[編集]

副詞[編集]

 さっそく、古:そうそく

  1. すぐに。すぐさま速やかに。
    • ある日、友人紹介で人が来た。は、わたしをつかまえてさっそく質問を発した。(北大路魯山人「尋常一様」)

名詞・形容動詞[編集]

  1. 速やかなこと。また、そのようなさま。
    • これは、早速の御配慮、まことにかたじけのうございます。(久生十蘭「顎十郎捕物帳 菊香水」)
    • 早速だが、これは君のシャツだろうね(江戸川乱歩「屋根裏の散歩者」)
    • 借りた金高は百両でしたが、早速の場合、百両の調達なかなか容易ではなかつたので、忠興もさすがに弱りきつてゐました。(薄田泣菫「小壺狩」)
    • 向後日本文壇どう変化するかなどという大問題はなかなか分りにくい。いわんや二三日前まで『文学評論』の訂正をしていて、頭が痺れたように疲れているから、早速分別も浮びません。(夏目漱石「文壇の趨勢」)
    • その帆船へさきにたたずみ、遙かに海上を眺めながら、追分を唄っている水夫(かこ)があった。(略)「うまい」という声が聞こえて来た。(略)若い侍が立っていた。/「かこなかなか上手だな」至極(しごく)早速性質と見えて、その侍は話しかけた。(国枝史郎「名人地獄」)