朝三暮四

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日本語[編集]

成句[編集]

(ちょうさんぼし)

  1. 目先の違いや利益にとらわれて、結局は同じ結果であることに気がつかないこと。
  2. 言葉巧みに人を欺くこと。
    • 君の言う土佐案なるものは、去らずして去った身ぶりをする、つまり、こちらにいたものがあちらに変り、あちらにいた奴がこっちへ来る、座を去るのではない、座を置き換えるのだ、前の人は前のところにいないけれども、同じ座敷の他のいずれかの畳に坐っていることは同じだ、単に人目をくらますために、人を置き換えただけで、それが畳を換えてくれと要求する朝三暮四のお笑い草に過ぎない(中里介山大菩薩峠 山科の巻』)

出典[編集]

  • 列子』の以下の故事による。
    (白文)「宋有狙公者,愛狙,養之成群,能解狙之意;狙亦得公之心。損其家口,充狙之欲。俄而匱焉,將限其食。恐眾狙之不馴于己也,先誑之曰『與若芧,朝三而暮四,足乎』、眾狙皆起而怒。俄而曰『與若芧,朝四而暮三,足乎』眾狙皆伏而喜。」
    (現代語訳)中国、春秋時代、宋の国に狙公と呼ばれる人がいて、猿をかわいがっており、また、猿もそれに応えた。狙公がお金なくなってしまい猿達に与える餌を減らすことにした。それを猿達に『今日から朝の餌を減らす』と説いたところ猿達は激怒し狙公は『ならば夜から餌を減らす』と言ったところ猿達は皆ひれ伏して喜んだ。

参照[編集]


中国語[編集]

成句[編集]

(zhāosānmùsì)

  1. あてにならないこと。しっかりしておらず、いい加減なこと。
    • サルの飼い主がサルに朝夕くれるトチの実の数がくるくる変わることから、考えがくるくるかわって定まらないたとえに用いられる。