出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
杞憂(きゆう)
- 将来のことについて、する必要のない心配をすること。根拠のない心配。取り越し苦労。杞人憂天。
- 杞憂に終わる
- 杞憂に過ぎない
- 次に女子解放運動が、女子をして、その母性を失わしめると論じるのも理由のないことで、事実を離れた、一種の杞憂です。(与謝野晶子 『「女らしさ」とは何か』)
- 古代中国の杞 (wp)と言う国の人が「いつか天地が崩壊してしまうのではないか」と心配していたという故事より。杞人の憂い。(出典『列子』天瑞篇)
- 「杞」は夏 (wp)の遺民が封ぜられた国であり、周代後期以降、時代遅れの風習を有する国とのイメージがあり、このような例の引き合いに出された。同様の例として、殷 (wp)の遺民が封ぜられた宋 (wp)がある(例.「守株」、「宋襄の仁」)。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 | 語形 | 結合 |
否定 | 杞憂しない | 未然形 + ない |
否定(古風) | 杞憂せず | 未然形 + ず |
自発・受身 可能・尊敬 | 杞憂される | 未然形 + れる |
丁寧 | 杞憂します | 連用形 + ます |
過去・完了・状態 | 杞憂した | 連用形 + た |
言い切り | 杞憂する | 終止形のみ |
名詞化 | 杞憂すること | 連体形 + こと |
仮定条件 | 杞憂すれば | 仮定形 + ば |
命令 | 杞憂しろ 杞憂せよ | 命令形のみ |
杞 憂(qǐyōu 簡体字:杞忧)
- (日本語に同じ)。