検する

日本語

動詞

検する (けんする)

1. (他動詞, 文章語) 調べる。検査する。
   • 1934年、寺田寅彦「学位について」

     日本の学術が進歩したとはいうもののまだまだ十分とは云われない。試みに世界における物理化学に関する研究論文の文献を集録した『フィジカリッシェ・ベリヒテ』及び『ケミカル・ニュース』の最近のものについて日本人の論文の数を検して見ると約三プロセントくらいのものである。

   • 1937年、海野十三「人体解剖を看るの記」

     医師は次いで胃袋を切り開いた。腸の場合と同じく、内容物を検しているのは明らかであった。胃の中は、なんだか暗灰色に見えた。

   • 1940年、和辻哲郎「日本精神史研究」

     もし我々が綿密に『源氏物語』を検するならば、右のごとき巧拙の種々の層を発見し、ここに「一人の作者」ではなくして、一人の偉れた作者に導かれた「一つの流派」を見いだし得るかも知れない。

活用

検（けん）-する 動詞活用表（日本語の活用）

サ行変格活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
検（けん）	し せ さ	し	する	する	すれ	せよ しろ

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
否定	検（けん）しない	未然形 + ない
否定	検（けん）せず	未然形 + ず
自発・受身 可能・尊敬	検（けん）される	未然形 + れる
丁寧	検（けん）します	連用形 + ます
過去・完了・状態	検（けん）した	連用形 + た
言い切り	検（けん）する	終止形のみ
名詞化	検（けん）すること	連体形 + こと
仮定条件	検（けん）すれば	仮定形 + ば
命令	検（けん）せよ 検（けん）しろ	命令形のみ