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: Armstrong (1940) に見られる1音節かつ孤立形で平たい声調を帯びる語のうち {{l|ki|nda}}、{{l|ki|ngi}}、ngo<ref>{{R:ki:Armstrong}}</ref>の3語は、湯川 (1981) では {{l|ki|mũgeni}} や {{l|ki|mũndũ}} などと同じアクセントの型とされている<ref name="yy1981">{{w|湯川恭敏}} (1981).「[http://hdl.handle.net/10108/21695 キクユ語名詞アクセント試論――リムル方言について――]」 『アジア・アフリカ言語文化研究』22, 75-123.</ref>。
: Armstrong (1940) に見られる1音節かつ孤立形で平たい声調を帯びる語のうち {{l|ki|nda}}、{{l|ki|ngi}}、ngo<ref>{{R:ki:Armstrong}}</ref>の3語は、湯川 (1981) では {{l|ki|mũgeni}} や {{l|ki|mũndũ}} などと同じアクセントの型とされている<ref name="yy1981">{{w|湯川恭敏}} (1981).「[http://hdl.handle.net/10108/21695 キクユ語名詞アクセント試論――リムル方言について――]」 『アジア・アフリカ言語文化研究』22, 75-123.</ref>。
*〔キアンブ方言〕湯川 (1981, 1985) ともに {{Lang|ki|mũgeni}} や {{Lang|ki|mũndũ}} などと同じアクセントの型であるとされ、(1981) では「低I型」<ref name="yy1981" />、(1985) では「低型」と呼称されている<ref name="yy1985" />。
*〔キアンブ方言〕湯川 (1981, 1985) ともに {{Lang|ki|mũgeni}} や {{Lang|ki|mũndũ}} などと同じアクセントの型であるとされ、(1981) では「低I型」<ref name="yy1981" />、(1985) では「低型」と呼称されている<ref name="yy1985" />。
:*〔ナイロビ方言〕湯川 (1985:192,196) によると孤立形は [{{Unicode|<sup>ŋ̀</sup>ɡɔ̀}}]。後ろに {{l|ki|yakwa}}〈私の〉が続く場合は [{{Unicode|<sup>ŋ̀</sup>ɡɔ̀ jààkòǎ}}]、前に {{l|ki|nĩ}} がある場合は [{{Unicode|né <sup>ŋ̀</sup>ɡɔ̀}}] であるが、前に {{l|ki|ti}} がある場合は [{{Unicode|tí <sup>ŋ́</sup>ɡɔ́}}]<ref group="注">ti の後ろの場合の実例は示されていないが、湯川 (1985:200) は「低型名詞は, tí のあとでは全体が高くなる」と記述している。</ref>、前に {{l|ki|he|kũhe}}(動詞〈与える〉の不定形)がくる場合には [{{Unicode|kòhɛ́ <sup>ŋ̀</sup>ɡɔ̀}}](湯川 1985: 202)となるなど前後に他の語が存在するか、存在する場合はどのような種類の語であるかによってアクセントの変動が見られる<ref name="yy1985">{{w|湯川恭敏}} (1985).「[http://hdl.handle.net/10108/21726 キクユ語名詞アクセント再論]」 『アジア・アフリカ言語文化研究』29, 190-231.</ref>。
**〔ナイロビ方言〕湯川 (1985:192,196) によると孤立形は [{{Unicode|<sup>ŋ̀</sup>ɡɔ̀}}]。後ろに {{l|ki|yakwa}}〈私の〉が続く場合は [{{Unicode|<sup>ŋ̀</sup>ɡɔ̀ jààkòǎ}}]、前に {{l|ki|nĩ}} がある場合は [{{Unicode|né <sup>ŋ̀</sup>ɡɔ̀}}] であるが、前に {{l|ki|ti}} がある場合は [{{Unicode|tí <sup>ŋ́</sup>ɡɔ́}}]<ref group="注">ti の後ろの場合の実例は示されていないが、湯川 (1985:200) は「低型名詞は, tí のあとでは全体が高くなる」と記述している。</ref>、前に {{l|ki|he|kũhe}}(動詞〈与える〉の不定形)がくる場合には [{{Unicode|kòhɛ́ <sup>ŋ̀</sup>ɡɔ̀}}](湯川 1985: 202)となるなど前後に他の語が存在するか、存在する場合はどのような種類の語であるかによってアクセントの変動が見られる<ref name="yy1985">{{w|湯川恭敏}} (1985).「[http://hdl.handle.net/10108/21726 キクユ語名詞アクセント再論]」 『アジア・アフリカ言語文化研究』29, 190-231.</ref>。


===名詞===
===名詞===

2020年3月24日 (火) 10:42時点における版

NGO も参照。

キクユ語

語源

Hinde (1904) は英語 shield に対応するキクユ語「ジョゴウィニ方言」(Jogowini dialect)の訳語として ngo を記録している[1]。なお、これに対応するカンバ語は ningau、スワヒリ語ngao とされている[1]

発音(?)

  • IPA: /ᵑɡɔ̀(ꜜ)/
Armstrong (1940) に見られる1音節かつ孤立形で平たい声調を帯びる語のうち ndangi、ngo[2]の3語は、湯川 (1981) では mũgenimũndũ などと同じアクセントの型とされている[3]
  • 〔キアンブ方言〕湯川 (1981, 1985) ともに mũgenimũndũ などと同じアクセントの型であるとされ、(1981) では「低I型」[3]、(1985) では「低型」と呼称されている[4]
    • 〔ナイロビ方言〕湯川 (1985:192,196) によると孤立形は [ŋ̀ɡɔ̀]。後ろに yakwa〈私の〉が続く場合は [ŋ̀ɡɔ̀ jààkòǎ]、前に がある場合は [ŋ̀ɡɔ̀] であるが、前に ti がある場合は [ŋ́ɡɔ́][注 1]、前に kũhe(動詞〈与える〉の不定形)がくる場合には [kòhɛ́ ŋ̀ɡɔ̀](湯川 1985: 202)となるなど前後に他の語が存在するか、存在する場合はどのような種類の語であるかによってアクセントの変動が見られる[4]

名詞

ngo クラス9/10(複数: ngo

参照

脚注

注釈

  1. ti の後ろの場合の実例は示されていないが、湯川 (1985:200) は「低型名詞は, tí のあとでは全体が高くなる」と記述している。

出典

  1. 1.0 1.1 Hinde, Hildegarde (1904). Vocabularies of the Kamba and Kikuyu languages of East Africa, pp. 52–53. Cambridge: Cambridge University Press.
  2. Armstrong, Lilias E. (1940). The Phonetic and Tonal Structure of Kikuyu. Rep. 1967. (Also in 2018 by Routledge).
  3. 3.0 3.1 湯川恭敏 (1981).「キクユ語名詞アクセント試論――リムル方言について――」 『アジア・アフリカ言語文化研究』22, 75-123.
  4. 4.0 4.1 湯川恭敏 (1985).「キクユ語名詞アクセント再論」 『アジア・アフリカ言語文化研究』29, 190-231.