難波煮

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日本語[編集]

名詞[編集]

(なんばに)

  1. 魚や鶏、野菜などを、5センチほどのぶつ切りのネギとともに醤油などで煮たもの[1]
    • 心をめしもてなしに、これは御馳走ごちそう尼御あまごにもと、いひつつ箸をとりて、平皿ひらざらふたとれば、小鯛こだい難波煮なんばに。(上田秋成諸道聴聞世間猿』)〔1766年〕[2]
    • さいは一六がねぎと薩摩芋の難波煮なんばに、五十が豆腐汁とうふじる、三八が蜆汁しじみじると云うようになって居て、今日は何か出ると云うことはきまって居る。(福澤諭吉福翁自伝』)〔1898年〕[3]

語源[編集]

大阪の難波(語義2)がネギの産地であったことから[4]難波葱→作成参照。

類義語[編集]

出典[編集]

  1. 上田万年, 松井簡治 共著『大日本国語辞典』す-な,富山房[ほか],大正6. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1871591/1/633
  2. 上田秋成 (1766)『諸道聴聞世間猿』, 三之巻, 塚本哲三 等編『有朋堂文庫』〔第36〕,有朋堂書店,大正6. 国立国会図書館デジタルコレクションより, https://dl.ndl.go.jp/pid/1913672/1/35
  3. 福澤諭吉 (1898)『福翁自伝』, 初出:「時事新報」時事新報社, 1898(明治31)年7月1日号~1899(明治32)年2月16日号, 青空文庫, https://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/1864_61590.html
  4. デジタル大辞泉.“難波煮”. コトバンク. 株式会社DIGITALIO. 2023年2月10日閲覧。
  5. 精選版 日本国語大辞典.“南蛮煮”. コトバンク. 株式会社DIGITALIO. 2023年2月10日閲覧。