風車

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日本語[編集]


名詞[編集]

この単語の漢字
ふう
第二学年
しゃ
第一学年
音読み
この単語の漢字
かざ
第二学年
ぐるま
第一学年
訓読み

  1. ふうしゃ, かざぐるま)羽根車に風を受けて回転し、風力から動力を得るための装置。
    • やぐらのいただきに、風車ふうしゃがついていて、かぜ方向ほうこうしめすのであるが、西北せいほくからくときは、天気てんきがつづいたのであります。(小川未明「風はささやく」)〔1946年〕[1]
    • もともと、びんぼうでしたから、死んだあとで、こどもたちに分けてやる財産ざいさんといっては、粉ひき臼をまわす風車ふうしゃと、ろばと、それから、ねこ一ぴきだけしかありませんでした。(楠山正雄 (訳)『猫吉親方 またの名 長ぐつをはいた猫』)〔1950年〕[2]
    • 風車かざぐるまが見え出した。オランダを思はせるやうな赤煉瓦の古風の建物などもあらはれ出した。(田山録弥「犬」)〔1924年〕[3]
  2. かざぐるま)風によって回る羽根のついた車の玩具。
    • その淋しい路ばたに、風車売かざぐるまうりの荷が一台、忘れられたように置いてあった。ちょうど風の強い曇天だったから、荷にした色紙いろがみの風車が、皆目まぐるしく廻っている。(芥川龍之介「妙な話」)〔1921年〕[4]
    • つめたいかぜに、セルロイドのかざぐるまは、さらさらと、かわいたおとをたてて、まわるのでありました。(小川未明「かざぐるま」)〔1954年〕[5]

翻訳[編集]

語義1

語義2


中国語[編集]

名詞[編集]

(fēngchē 簡体字:风车)

  1. 風力を駆動源とする機械装置。
  2. 風を受けて回る玩具、かざぐるま
  3. 唐箕

類義語[編集]

語義3

出典[編集]

  1. 小川未明 (1946)「風はささやく」, 初出:『人民戦線』1946(昭和21)年5月号, 青空文庫, https://www.aozora.gr.jp/cards/001475/files/51519_61370.html
  2. 楠山正雄 (訳) (1950)『猫吉親方 またの名 長ぐつをはいた猫』, ヨーロッパに伝わる民話。1697年に出版された、シャルル・ペローによる『寓意のある昔話、またはコント集〜がちょうおばさんの話』(仏: Histoires ou contes du temps passé. Avec de moralités : Contes de ma mère l'Oye.)に収録されたものからの翻訳。底本:「世界おとぎ文庫(イギリス・フランス童話篇)妖女のおくりもの」小峰書店 1950(昭和25)年5月1日発行, 青空文庫, https://www.aozora.gr.jp/cards/001134/files/43118_21538.html
  3. 田山録弥 (1924)「犬」, 初出:『婦人公論』, 第九年第九号 中央公論社, 1924(大正13)年8月1日発行, https://www.aozora.gr.jp/cards/000214/files/48827_34782.html 備考:風車が多くあることで有名な国としてオランダがあり、2文目でオランダが言及されているが、この描写の舞台は中国、天津から渤海へそそぐ海河の河口、太沽口と呼ばれる地域である。
  4. 芥川龍之介 (1921)「妙な話」, 初出:『現代』, 大日本雄弁会、1921, https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/103_15250.html
  5. 小川未明 (1954)「かざぐるま」, 『うずめられた鏡』金の星社, 1954(昭和29)年6月, https://www.aozora.gr.jp/cards/001475/files/51516_67733.html