出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]
しける
- 曇る。
- 【当て字「時化る」】海が荒れる。
- バスで、夕方の五時頃、安房へ戻つて來た。途中幾度か雨にあつた。海はかなりしけて來た樣子だ。三百五十トンの橘丸が明日は來るだらうといふのだが、このしけでは船は來さうにも思へない。(w:林芙美子 『屋久島紀行』)
- (時化で船待ちの漁師のように)手持ち無沙汰の様子である。
- 金回りが悪くなる。他人が自分に対して金を惜しむ。気前が悪い。景気が悪い。
- 気持ちが落ち込む。
- 【当て字「湿気る」、「湿ける」 ゆれ:しっける】しめりけを帯びる。
- 読みさした所に象牙を薄く削った紙小刀が挟んである。巻に余って長く外へ食み出した所だけは細かい汗をかいている。指の尖で触ると、ぬらりとあやしい字が出来る。「こう湿気てはたまらん」と眉をひそめる。女も「じめじめする事」と片手に袂の先を握って見て、「香でも焚きましょか」と立つ。(夏目漱石『一夜』)
- (「しけている」など状態の語にして)つまらない。楽しくない。
- このやうな條件のところへ、「ギヨーツ」だの「しけてンのさ」だの、いろんな、アプレ語が輸入されてきたら、一體、このカクテルはどんな味のものになるのか。文部省の努めてゐる標準語への整調などは、夢みたいな話である。(吉川英治 『折々の記』)
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
|
否定 |
しけない |
未然形 + ない
|
意志・勧誘 |
しけよう |
未然形 + よう
|
丁寧 |
しけます |
連用形 + ます
|
過去・完了・状態 |
しけた |
連用形 + た
|
言い切り |
しける |
終止形のみ
|
名詞化 |
しけること |
連体形 + こと
|
仮定条件 |
しければ |
仮定形 + ば
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命令 |
しけろ しけよ |
命令形のみ
|