ひとえ

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日本語[編集]

語源[編集]

古典日本語 ひとへ

発音[編集]

名詞[編集]

ひとえ一重 (歴史的仮名遣い ひとへ)

  1. (植物学) 花びら単弁であること。
  2. そのものしかないこと。
  3. ひとえもの、に同じ。
    • そこで、栞(しをり)代りに、名刺を本の間へはさんで、それを籐椅子の上に置くと、先生は、落着かない容子(ようす)で、銘仙の単衣(ひとへ)の前を直しながら、ちよいと又、鼻の先の岐阜提灯へ眼をやつた。(芥川龍之介『手巾』大正5年)
    • びっくりして見上げましたら、それは古い白縞(しろじま)の単物(ひとえ)に、へんな簑(みの)のようなものを着た、顔の骨ばって赤い男で、向うも愕(おどろ)いたように亮二を見おろしていました。(宮沢賢治『祭の晩』)
    • (ひとえ)の着物を羽織りたい / ま夏の時季が訪れた / けれども私の白い単は / 恰(あたか)も乞食の着物の様によごれている(今野大力『やるせなさ』1924年)
  4. (衣類, 略語) ひとえぎぬ
  5. (俗語, 略語) 一重瞼

関連語[編集]

複合語[編集]