文字通り

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

副詞[編集]

文字通り(もじどおり)

  1. 比喩誇張ではなく
    • 私の女房の姉というのは、四谷左門の娘お岩、その左門とお岩とを、お前さんは文字通り殺したんだからね(国枝史郎「隠亡堀」)〔1926年〕[1]

翻訳[編集]

名詞[編集]

文字通り(もじどおり)

  1. 比喩誇張ではないこと。
    • 宴会の席が定まった。私は、まさしく文字どおりの末席であった。(太宰治「善蔵を思う」)〔1940年〕[2]

形容動詞[編集]

文字通り(もじどおり だ)

  1. 比喩誇張ではない
    • この種の文字通りな民衆芸術は、漸次その勢力をひろめないではいなかった。(和辻哲郎「古寺巡礼」)〔1919年〕[3]
    • と思う間もあらせず、ザザザザザザザアーッと盆をくつがえすという、文字どおりな大雨の襲来。(吉川英治「神州天馬侠」)〔1925年~1928年〕[4]
    • ところが、この八時半というのは、まさに文字どおりであって、八時三十分になると、教室の扉をぴしんと締めて、中から鍵をかけてしまう。(中谷宇吉郎「六三制を活かす道」)〔1955年〕[5]
    • 妻も私もそれこそ文字通りに寝食を忘れて働いたことが度々です。(小酒井不木「人工心臓」)〔1926年〕[6]

活用[編集]

翻訳[編集]

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  1. 青空文庫(2007年11月25日作成)(底本:「怪奇・伝奇時代小説選集2」春陽文庫、春陽堂書店、1999年11月20日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000255/files/47210_28767.html 2019年6月9日参照。
  2. 青空文庫(2000年1月16日公開、2005年10月25日修正)(底本:「太宰治全集3」ちくま文庫、筑摩書房、1988年10月25日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/2278_20022.html 2019年6月9日参照。
  3. 青空文庫(2010年12月4日作成)(底本:「古寺巡礼」岩波文庫、岩波書店、2006年10月5日第52刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001395/files/49891_41902.html 2019年6月9日参照。
  4. 青空文庫(2017年4月3日作成)(底本:「神州天馬侠(一)」吉川英治歴史時代文庫、講談社、2012年1月10日第16刷。「神州天馬侠(二)」吉川英治歴史時代文庫、講談社、2012年6月1日第15刷。「神州天馬侠(三)」吉川英治歴史時代文庫、講談社、2011年5月6日第16刷。)https://www.aozora.gr.jp/cards/001562/files/56145_63373.html 2019年6月9日参照。
  5. 青空文庫(2017年4月3日作成)(底本:「中谷宇吉郎集 第八巻」岩波書店、2001年5月7日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001569/files/57279_61601.html 2019年6月9日参照。
  6. 青空文庫(2010年3月9日作成)(底本:「怪奇探偵小説名作選1 小酒井不木集 恋愛曲線」ちくま文庫、筑摩書房、2002年2月6日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000262/files/48071_38516.html 2019年6月9日参照。