「利口」の版間の差分

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#*人間も何度同じ災害に会っても決して'''利口に'''ならぬものであることは歴史が証明する。(寺田寅彦 『時事雑感』)
#*人間も何度同じ災害に会っても決して'''利口に'''ならぬものであることは歴史が証明する。(寺田寅彦 『時事雑感』)
# 聞きわけのよい。
# 聞きわけのよい。
#*『私貞女よ、あなの大切にてらしゃる立派なお名前を傷けなかしませんわあなたもお利口さんで、私の邪魔をないね。これで五分五分よ。アントン・チェフ、神西清訳 『』)
#*「僕、どうせ赤ん坊です」とたしは遮た。/「ええそう、赤ちゃけれど、可愛らしい、となしい、利口な子だかたし大好きなのよ。ツルゲフ、神西清訳 『はつ恋』)
# 抜け目のない[[巧妙]]な。
# 抜け目のない、[[ずるい]]、[[巧妙]]な。
#*真面目に働いても利口に立ちまわれないから、女房のお石が桑の売買、麦俵のかけ引きをする。(宮本百合子 『禰宜様宮田』)
#*真面目に働いても利口に立ちまわれないから、女房のお石が桑の売買、麦俵のかけ引きをする。(宮本百合子 『禰宜様宮田』)
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2018年3月3日 (土) 12:17時点における版

日本語

名詞

 (りこう)

  1. 賢い者、利発な者。
    馬鹿も一度はしてみるものだ」と云われるかもしれない。馬鹿を一遍通って来た利口と始めからの利口とはやはり別物かもしれないのである。外国の文化にかぶれたものが、もう一遍立帰って来たときに始めて日本固有の文化の善い所が新しい眼で見直されるということもあるかもしれないのである。(寺田寅彦 『異質触媒作用』)

形容動詞

 (りこう)

  1. 賢い利発な、さかしい
    • 人間も何度同じ災害に会っても決して利口にならぬものであることは歴史が証明する。(寺田寅彦 『時事雑感』)
  2. 聞きわけのよい。
    • 「僕は、どうせ赤ん坊ですよ」と、わたしは遮った。/「ええ、そう、赤ちゃんね。けれど、可愛らしい、おとなしい、利口な子だから、わたし大好きなのよ。」(ツルゲーネフ、神西清訳 『はつ恋』)
  3. 抜け目のない、ずるい巧妙な。
    • 真面目に働いても利口に立ちまわれないから、女房のお石が桑の売買、麦俵のかけ引きをする。(宮本百合子 『禰宜様宮田』)

関連語

翻訳


中国語

形容詞

 lìkǒu

  1. (古)弁舌さわやかな、口がうまい
    利口之覆邦家者(『論語』)
    口のうまいものが、主家をだめにするのを懸念する。
    子貢利口巧辭,孔子其辯。(『史記』)
    子貢は弁舌に巧みであったが、孔子はその主張を取り入れなかった。
  2. (方言)口当たりが良い。

類義語

語義1

語義2