「よい」の版間の差分

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'''よい'''【[[良]]い、[[善]]い、[[好]]い、[[吉]]い、[[佳]]い】
'''よい'''【[[良]]い、[[善]]い、[[好]]い、[[吉]]い、[[佳]]い】
#[[ものごと|物事]]が[[のぞましい|望ましい]][[状態]]であるさま。
#[[ものごと|物事]]が[[のぞましい|望ましい]][[状態]]であるさま。
#行うことが[[可能]]である
#行うことが[[可能]]である。[[許容]]される。[[不要]]である。
#*ちょっと手伝ってもらって'''よい'''かな?
#*ちょっと手伝ってもらって'''よい'''かな?
#*その話はもう'''よい'''。
#([[年齢]]について)[[ものごと|物事]]の[[分別]]を[[わきまえる]]ことが[[できる]]であろう、[[ある程度]][[以上]]に[[達]]しているさま。
#([[年齢]]について)[[ものごと|物事]]の[[分別]]を[[わきまえる]]ことが[[できる]]であろう、[[ある程度]][[以上]]に[[達]]しているさま。
#*角平が二十六。弁内が二十四。どッちも'''良い'''歳だ。([[w:坂口安吾|坂口安吾]]『明治開化 安吾捕物』)〔1952年〕<ref>青空文庫(2006年5月23日作成、2017年5月25日修正)(底本:「坂口安吾全集 10」筑摩書房、1998年11月20日初版第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/43219_23311.html 2018年3月10日参照。</ref>
#*角平が二十六。弁内が二十四。どッちも'''良い'''歳だ。([[w:坂口安吾|坂口安吾]]『明治開化 安吾捕物』)〔1952年〕<ref>青空文庫(2006年5月23日作成、2017年5月25日修正)(底本:「坂口安吾全集 10」筑摩書房、1998年11月20日初版第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/43219_23311.html 2018年3月10日参照。</ref>
#*私の喜びは直ぐ苦笑に変った。'''よい'''年をして、全く性懲りもない話である。私はその執念の深さに呆れ返った。([[w:外村繁|外村繁]]『落日の光景』)〔1960年〕<ref>青空文庫(2013年10月13日作成)(底本:「澪標・落日の光景」講談社文芸文庫、講談社、1992年6月10日第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001499/files/51279_51588.html 2018年3月10日参照。</ref>
#*私の喜びは直ぐ苦笑に変った。'''よい'''年をして、全く性懲りもない話である。私はその執念の深さに呆れ返った。([[w:外村繁|外村繁]]『落日の光景』)〔1960年〕<ref>青空文庫(2013年10月13日作成)(底本:「澪標・落日の光景」講談社文芸文庫、講談社、1992年6月10日第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001499/files/51279_51588.html 2018年3月10日参照。</ref>
#めでたい。

#(反語的に)ひどい。
#*またこの葉をよく揉んで糸のさきに結わえ、田の中を持ちあるいて蛙を釣る遊びなどは、あんまり面白いので親になってからも、私はこれを試みて子どもに見せたことがある。(中略)今考えると蛙こそ'''よい'''迷惑であった。([[w:柳田國男|柳田國男]]『野草雑記』)〔1939年〕<ref>青空文庫(2013年5月5日作成)(底本:「野草雑記・野鳥雑記」岩波文庫、岩波書店、2011年1月14日第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001566/files/52945_50715.html 2018年6月2日参照。</ref>
====活用====
====活用====
{{日本語活用|よ|かろ|かっ<br>く|い|い|けれ|○|口語}}
{{日本語活用|よ|かろ|かっ<br>く|い|い|けれ|○|口語}}
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# {{ふりがな|夜|よる}}に[[ねる|寝る]]こと。
# {{ふりがな|夜|よる}}に[[ねる|寝る]]こと。


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=== 助詞 ===
[[カテゴリ:{{jpn}} 助詞]]
'''よい'''
#(終助詞)人名のあとにつけて、人を呼ぶときに用いる。
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==={{homonym}}===
==={{homonym}}===

2018年6月2日 (土) 09:43時点における版

日本語

形容詞

よいい、い、い、い、い】

  1. 物事望ましい状態であるさま。
  2. 行うことが可能である。許容される。不要である。
    • ちょっと手伝ってもらってよいかな?
    • その話はもうよい
  3. 年齢について)物事分別わきまえることができるであろう、ある程度以上しているさま。
    • 角平が二十六。弁内が二十四。どッちも良い歳だ。(坂口安吾『明治開化 安吾捕物』)〔1952年〕[1]
    • 私の喜びは直ぐ苦笑に変った。よい年をして、全く性懲りもない話である。私はその執念の深さに呆れ返った。(外村繁『落日の光景』)〔1960年〕[2]
  4. めでたい。
  5. (反語的に)ひどい。
    • またこの葉をよく揉んで糸のさきに結わえ、田の中を持ちあるいて蛙を釣る遊びなどは、あんまり面白いので親になってからも、私はこれを試みて子どもに見せたことがある。(中略)今考えると蛙こそよい迷惑であった。(柳田國男『野草雑記』)〔1939年〕[3]

活用

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形 活用型
かろ かっ
けれ 口語

語源

< 古語「よし」(yö-si)

(以下は一説)

< 四 (yö) + 形容詞語尾「し」(si)

四(よ、いよ)・八(や、いや)は、古来日本語の神聖数(四を「し」と読んで忌むのは近世(漢語の普及)以降)。cf. iwan

発音(?)

よ↘い

類義語

対義語

派生語

翻訳

語義1


名詞:宵

よい

  1. 日が沈んだ直後

語源

< 古語「よひ/yöɸi/

発音(?)

よ↗い

関連語


名詞:酔い

よいい】

  1. ようの連用形: あるものに執着して我を失うこと
  2. アルコール酔った状態のこと。ほろ酔いふつかよいなど。

語源

< 古語「ゑひ/weppi/

発音(?)

よ↗い、よ↘い

関連語


名詞:夜居

よい

  1. 泊まり込んで、警備当たること。

翻訳

関連語


名詞:夜寝

よい

  1. よる寝ること。

助詞

よい

  1. (終助詞)人名のあとにつけて、人を呼ぶときに用いる。

同音異義語

よい

  1. 青空文庫(2006年5月23日作成、2017年5月25日修正)(底本:「坂口安吾全集 10」筑摩書房、1998年11月20日初版第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/43219_23311.html 2018年3月10日参照。
  2. 青空文庫(2013年10月13日作成)(底本:「澪標・落日の光景」講談社文芸文庫、講談社、1992年6月10日第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001499/files/51279_51588.html 2018年3月10日参照。
  3. 青空文庫(2013年5月5日作成)(底本:「野草雑記・野鳥雑記」岩波文庫、岩波書店、2011年1月14日第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001566/files/52945_50715.html 2018年6月2日参照。