「老婆心」の版間の差分

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#[[過剰]]な[[心配]]や[[取り越し苦労]]。[[忠告]]、[[進言]]などするときに、[[謙遜]]して用いるのが本来の用法、他人の行動について用いる場合は、余計なことであるという、多少の批判のニュアンスを含む。
#[[過剰]]な[[心配]]や[[取り越し苦労]]。[[忠告]]、[[進言]]などするときに、[[謙遜]]して用いるのが本来の用法、他人の行動について用いる場合は、余計なことであるという、多少の批判のニュアンスを含む。
#:以上はただ私の[[経験]]だけをざっとお話ししたのでありますけれども、そのお話しを致した意味は全くあなたがたのご参考になりはしまいかという'''老婆心'''からなのであります。([[w:夏目漱石|夏目漱石]]『私の個人主義』)
#:以上はただ私の[[経験]]だけをざっとお話ししたのでありますけれども、そのお話しを致した意味は全くあなたがたのご参考になりはしまいかという'''老婆心'''からなのであります。([[w:夏目漱石|夏目漱石]]『私の個人主義』)
#:昔、四十七士の[[助命]]を排して[[処刑]]を[[断行]]した[[理由]]の一つは、彼等が生きながらえて[[いきはじ|生き恥]]をさらし[[折角]]の名を汚す者が現れてはいけないという'''老婆心'''であったそうな。([[坂口安吾]] 『堕落論』)
#:昔、[[四十七士]]の[[助命]]を排して[[処刑]]を[[断行]]した[[理由]]の一つは、彼等が生きながらえて[[いきはじ|生き恥]]をさらし[[折角]]の名を汚す者が現れてはいけないという'''老婆心'''であったそうな。([[w:坂口安吾|坂口安吾]] 『堕落論』)

2008年8月3日 (日) 03:47時点における版

日本語

語源

  • 仏教語。老婆が、必要以上に心配しがちであるということから。元は、老婆心切。出典『景徳傳燈録(景徳伝灯録)』。

名詞

(ろうばしん)

  1. 過剰心配取り越し苦労忠告進言などするときに、謙遜して用いるのが本来の用法、他人の行動について用いる場合は、余計なことであるという、多少の批判のニュアンスを含む。
    以上はただ私の経験だけをざっとお話ししたのでありますけれども、そのお話しを致した意味は全くあなたがたのご参考になりはしまいかという老婆心からなのであります。(夏目漱石『私の個人主義』)
    昔、四十七士助命を排して処刑断行した理由の一つは、彼等が生きながらえて生き恥をさらし折角の名を汚す者が現れてはいけないという老婆心であったそうな。(坂口安吾 『堕落論』)