「熟語」の版間の差分

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##* 漢文訓読の際に、2字以上で1個の語とみなされる。『[[w:戦国策|戦国策]]』天帝使我長百獣(天帝 我をして 百獣に 長たらしむ)における「天帝(テンテイ)」「百獣(ヒャクジュウ)」のような語。通常[[音読み]]される。
##* 漢文訓読の際に、2字以上で1個の語とみなされる。『[[w:戦国策|戦国策]]』天帝使我長百獣(天帝 我をして 百獣に 長たらしむ)における「天帝(テンテイ)」「百獣(ヒャクジュウ)」のような語。通常[[音読み]]される。
##* 漢字は結合力が強いので、漢字の結合のすべてが熟語とみなされるとは限らない。例えば、「[[経済政策]]」のような語は、「[[経済]]」と「[[政策]]」の複合であるという認識が強いので熟語であるとみなされにくい。また「抽象思考能力欠落」などの例は、もはや語ではなく、1つのフレーズになっている。
##* 漢字は結合力が強いので、漢字の結合のすべてが熟語とみなされるとは限らない。例えば、「[[経済政策]]」のような語は、「[[経済]]」と「[[政策]]」の複合であるという認識が強いので熟語であるとみなされにくい。また「抽象思考能力欠落」などの例は、もはや語ではなく、1つのフレーズになっている。
##* 「[[明日]]」([[あした]])、「[[玩具]]」([[おもちゃ]])のように漢語に1語の和語をあてた、いわゆる[[熟字訓]]も熟語の一種である。
##* 「[[明日]]」([[あした]])、「[[玩具]]」([[おもちゃ]])のように漢語に1語の和語をあてた、いわゆる[[熟字訓]]も、「みょうにち」「がんぐ」などと読めば熟語の一種といえる。
## 「[[つきあかり]]」(月明かり)、「[[うみかぜ]]」(海風)のような[[和語]]同士の複合語、あるいは「[[場所]]」(ばショ)、「[[夕刊]]」(ゆうカン)のような和語と漢語の[[複合語]]も熟語とみなすことがある。
## 「[[つきあかり]]」(月明かり)、「[[うみかぜ]]」(海風)のような[[和語]]同士の複合語、あるいは「[[場所]]」(ばショ)、「[[夕刊]]」(ゆうカン)のような和語と漢語の[[複合語]]も熟語とみなすことがある。
# (言語学)[[idiom]]の訳語。[[慣用語]]、[[慣用句]]、[[成句]]とも。
# (言語学)[[idiom]]の訳語。[[慣用語]]、[[慣用句]]、[[成句]]とも。
#* 複数の要素で構成され、全体で1つの意味をなす表現。日本語における「[[鼻が曲がる]]」([[くさい]]という意味)など。
#* 複数の要素で構成され、全体で1つの意味をなす表現。日本語における「[[鼻が曲がる]]」([[くさい]]という意味)など。
#* 日本の[[英語]]教育においては[[英熟語]]と総称され、“[[put up with]]”のような[[句動詞]]、“[[on account of]]”のような[[群前置詞]]を含む。
#* 日本の[[英語]]教育においては[[英熟語]]と総称され、“[[put up with]]”のような[[句動詞]]、“[[on account of]]”のような[[群前置詞]]を含む。なお、“[[government]]”のような複数の[[形態素]]からなる語や、“[[ice cream]]”のような綴り上で[[分かち書き]]が行われる語は、文法的には1単語であるため、通例、熟語とみなさない


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** 語義2 [[熟字]]、[[駢字]]、[[複語]]、[[複合語]]、[[合成語]]
** 語義2 [[熟字]]、[[駢字]]、[[複語]]、[[複合語]]、[[合成語]]
** 語義3 [[慣用語]]、[[慣用句]]、[[成語]]、[[成句]]、[[イディオム]]
** 語義3 [[慣用語]]、[[慣用句]]、[[成語]]、[[成句]]、[[イディオム]]
* {{prov}}: [[英熟語]]、[[四字熟語]]
* {{prov}}: [[漢熟語]]、[[漢字熟語]]、[[漢語熟語]]、[[英熟語]]、[[四字熟語]]、[[故事熟語]]、[[熟語辞典]]


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2010年5月4日 (火) 14:28時点における版

日本語

名詞

(じゅくご)

  1. 特定の意味に慣用される語句。特にことわざ格言の類を指すが多い。
  2. 語の結合・複合のうち、固定的なもの。
    1. 固定的な漢字の結合。熟字駢字とも。
      • 漢文訓読の際に、2字以上で1個の語とみなされる。『戦国策』天帝使我長百獣(天帝 我をして 百獣に 長たらしむ)における「天帝(テンテイ)」「百獣(ヒャクジュウ)」のような語。通常音読みされる。
      • 漢字は結合力が強いので、漢字の結合のすべてが熟語とみなされるとは限らない。例えば、「経済政策」のような語は、「経済」と「政策」の複合であるという認識が強いので熟語であるとみなされにくい。また「抽象思考能力欠落」などの例は、もはや語ではなく、1つのフレーズになっている。
      • 明日」(あした)、「玩具」(おもちゃ)のように漢語に1語の和語をあてた、いわゆる熟字訓も、「みょうにち」「がんぐ」などと読めば熟語の一種といえる。
    2. つきあかり」(月明かり)、「うみかぜ」(海風)のような和語同士の複合語、あるいは「場所」(ばショ)、「夕刊」(ゆうカン)のような和語と漢語の複合語も熟語とみなすことがある。
  3. (言語学)idiomの訳語。慣用語慣用句成句とも。

語源

  • こなれた(熟)、ことば(語)が原義。主にことわざ、慣用句、格言などを指す。
  • 転じて、現在では固定的な語の連結を指すことが多い。

関連語

翻訳

  • 語義1
  • 語義3

中国語

名詞

簡体:熟语

  1. 日本語の語義1に同じ

発音(?)