だろう

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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たろう も参照。

日本語[編集]

助動詞[編集]

だろう

  1. 助動詞のうち、断定助動詞」の未然形に推量の助動詞「」がついたで、不確かではあるが一応の断定、あるいは推量表す
    • 明日は雨が降るだろう。
  2. 相手に気づいてもらうためのうながし確認を表す。〜じゃないか。
    • ほら、あそこに見えるだろう。
    • 酒は飲まないんだろう。だからお茶を用意した。
    1. 相手への確認の形で列挙を表す。
      • 「北陸って何県と何県だっけ」「新潟だろう、富山だろう、石川だろう、それと福井だろう」
    2. 相手への確認の形で非難不満投げやりな語気などを表す。独白として用いることもある。
      • 9時に来ると言ってただろう。何で来てないんだよ。
      • わかった。行くよ。行けばいいんだろう。
      • いくらなんでもひどすぎるだろう。
      • 「どうする。今日は学校休む?」「行くよ。行くに決まってるだろう」
  3. 疑問反語の語気をいくぶんやわらげる。
    • いったい何があったのだろうか。(cf.いったい何があったのか。)

用法[編集]

現在ではすべての用言、およびさまざまな助動詞に接続できる点で「」とは異なる。以下の例では、いずれも「」は不可。

  • きっと来るだろう
  • きっと高いだろう
  • 読まないだろう
  • 読まれるだろう

かつては「」、「よう」が同じ意味を表したが、現在では非常に硬い文体にしか使われない。

  • きっと来よう
  • きっと高かろ
  • 読まなかろ
  • 読まれよう

だろう」および丁寧形の「でしょう」は、口語では一般に「だろ」および「でしょ」になる。これらは、「だ」「です」より丁寧度が低い。丁寧形を使わない親しい間柄でも、「でしょ」を使える。

例: AとBは対等の友人

A: 「さっきの本、どこに置いた?」
B: 「机の上にあるだろ。」 (ややぞんざい)
B: 「机の上にあるでしょ。」 (普通)

例: AはBの上司

A: 「さっきの書類はどこですか?」
B: 「机の上にあるでしょ。」 (ぞんざい)
B: 「机の上にあるでしょう。」 (ややぞんざい)
B: 「机の上にありますでしょう。」 (可能)
B: 「机の上にありませんか?」 (言い換え、普通)

活用[編集]

未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形 活用型
だろう (だろう) 無変化型

類義語[編集]