よい

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日本語[編集]

形容詞[編集]

よいい・い・い・い・い・い】

  1. すばらしいすぐれている。
    • よい景色だ。
  2. 物事望ましい状態である様。
    • 朝御飯はしっかり食べた方がよい
  3. 都合がいい。望む。したい。
    • あなたがたのよいようにすればどうか。
  4. 行うことが許容されまた望ましい。勧められる。
    • 見に行きたかったら行けばよい
  5. 行うことが可能である。許容される。
    • ちょっと手伝ってもらってよいかな?
  6. (「でよい」の形で)十分である。最善ではないが、十分である。
    • 砂糖の量はそのくらいでよい
  7. 不要である。
    • その話はもうよい
  8. どちらの選択もありうる。こだわらない。無関心である。
    • してもよいし、しなくてもよい
    • そんなことはどちらでもよい
  9. 年齢について)物事分別わきまえることができるであろう、ある程度以上している様。それなりだ。
    • 角平が二十六。弁内が二十四。どッちも良い歳だ。(坂口安吾『明治開化 安吾捕物』)〔1952年〕[1]
    • 私の喜びは直ぐ苦笑に変った。よい年をして、全く性懲りもない話である。私はその執念の深さに呆れ返った。(外村繁『落日の光景』)〔1960年〕[2]
  10. めでたい
  11. (反語的に)ひどい
    • またこの葉をよく揉んで糸のさきに結わえ、田の中を持ちあるいて蛙を釣る遊びなどは、あんまり面白いので親になってからも、私はこれを試みて子どもに見せたことがある。(中略)今考えると蛙こそよい迷惑であった。(柳田國男『野草雑記』)〔1939年〕[3]
  12. (補助形容詞)うつくしいこころよい
    • よい。聞きよい
  13. (補助形容詞)(古風、方言)容易だ。しやすい
    • フィンランドは、世界中で、一番生活のしよい処だということであった。(小川未明「北と南に憧がれる心」)

活用[編集]

語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形 活用型
かろ かっ
けれ 口語

語源[編集]

< 古語「よし」(yö-si)

(以下は一説)

< 四 (yö) + 形容詞語尾「し」(si)

四(よ、いよ)・八(や、いや)は、古来日本語の神聖数(四を「し」と読んで忌むのは近世(漢語の普及)以降)。cf. iwan

発音(?)[編集]

よ↘い

類義語[編集]

対義語[編集]

派生語[編集]

翻訳[編集]

語義1


名詞:宵[編集]

よい

  1. 日が沈んだ直後

語源[編集]

< 古語「よひ/yöɸi/

発音(?)[編集]

よ↗い

関連語[編集]


名詞:酔い[編集]

よいい】

  1. ようの連用形: あるものに執着して我を失うこと
  2. アルコール酔った状態のこと。ほろ酔いわるよいふつかよいなど。

語源[編集]

< 古語「ゑひ/weppi/

発音(?)[編集]

よ↗い、よ↘い

関連語[編集]


名詞:夜居[編集]

よい

  1. 泊まり込んで、警備当たること。

翻訳[編集]

関連語[編集]


名詞:夜寝[編集]

よい

  1. よる寝ること。

助詞[編集]

よい

  1. (終助詞)人名のあとにつけて、人を呼ぶときに用いる。

感動詞[編集]

よい

  1. (古、方言)人を呼ぶときに用いる。おい
  2. (方言)困ったときに用いる。やれやれ

同音異義語[編集]

よい

[編集]

  1. 青空文庫(2006年5月23日作成、2017年5月25日修正)(底本:「坂口安吾全集 10」筑摩書房、1998年11月20日初版第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/43219_23311.html 2018年3月10日参照。
  2. 青空文庫(2013年10月13日作成)(底本:「澪標・落日の光景」講談社文芸文庫、講談社、1992年6月10日第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001499/files/51279_51588.html 2018年3月10日参照。
  3. 青空文庫(2013年5月5日作成)(底本:「野草雑記・野鳥雑記」岩波文庫、岩波書店、2011年1月14日第1刷)http://www.aozora.gr.jp/cards/001566/files/52945_50715.html 2018年6月2日参照。