簡略

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

名詞[編集]

 (かんりゃく)

  1. 繁雑なことをはぶき簡単にすること。
    • 1930年、小出楢重「油絵新技法」[1]
      それから簡略を生命とする処の東洋画、あるいは一条の線の流れが世相の百態を表す処の錦絵がフランスにおいて近代絵画の大革命を起さしめる大なる原因の一つとなった、という事は当然であろう。
    • 2011年、遠藤久夫、中央社会保険医療協議会[2]
      そうしますと、ある程度簡略をするという方向性については、基本的には御賛成だと理解させていただきます。

形容動詞[編集]

 (かんりゃく)

  1. 繁雑なことがなく、簡単な様。
    • 1915年、夏目漱石「道草」[3]
      細君は結婚のときこの袴を着けて勿体らしく坐った夫の姿を思いだした。遠い所で極簡略に行われたその結婚の式に兄は列席していなかった。
    • 1975年、岩淵悦太郎、第12期国語審議会[4]
      昔の正字体は画数が多くて黒々となってしまって字の区別ができなくなる。そのため,もっと簡略な字を考えようではないかという要求があったのだと思う。

活用[編集]

類義語[編集]

派生語[編集]

翻訳[編集]

動詞[編集]

-する(かんりゃく-する)

  1. (他動詞) 繁雑なことをはぶき、簡単にする。
    • 2012年、平野達男、平成24年10月2日記者会見[5]
      ただ、土地の権利に係わる問題については、憲法上の問題があり、一気に手続を簡略するというようなことは、なかなかハードルが高いのは事実です。
    • 2014年、駒村康平、社会保障審議会[6]
      皆さんがもう少しまとめてお話していただければ時間が節約できると思うのと、それから、別の委員との重複される部分もなるべく簡略していただくともう少し早く終わるかと思います。

活用[編集]


[編集]

  1. 青空文庫(2002年12月17日作成)(底本:「小出楢重随筆集」岩波文庫、岩波書店、1987(昭和62)年8月17日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000259/files/3554_8137.html 2020年7月11日参照。
  2. 『2011年1月21日 第30回中央社会保険医療協議会調査実施小委員会議事録 』(厚生労働省ホームページ)政府標準利用規約(第2.0版)公開 https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000yun8.html 2020年7月11日参照。
  3. 青空文庫(1999年1月22日公開、2013年3月4日修正)(底本:道草」岩波文庫、岩波書店、1995(平成7)年2月15日第49刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/783_14967.html 2020年7月11日参照。
  4. 『次第 問題点整理委員会の報告について(字体表の検討の方針に関する問題について)〔その2〕』(文化庁ホームページ)政府標準利用規約(第2.0版)公開 https://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/sisaku/joho/joho/kakuki/12/sokai096/03.html 2020年7月11日参照。
  5. 『平野復興大臣の会見[平成24年10月2日]』 https://www.reconstruction.go.jp/topics/24102.html 2020年7月11日参照。
  6. 『2014年7月30日 社会保障審議会障害者部会(第57回)議事録』(厚生労働省ホームページ)政府標準利用規約(第2.0版)公開 https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000059064.html 2020年7月11日参照。