議する

出典: フリー多機能辞典『ウィクショナリー日本語版(Wiktionary)』
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日本語[編集]

動詞[編集]

する (ぎする)

  1. (他動詞, 文章語) (「~を議する」の形で)~について話し合う。~について論議する。
    • 1912年、大隈重信「選挙人に与う」[1]
      決して政治的権力を以てこれを圧迫するが如きことなく、なるべく調和的に官民協力して国事を真面目に議するという有様であった。
    • 1934年、林不忘「選丹下左膳」[2]
      蒼白の額に、深い縦じわをきざんで、暗く沈んだ声なのは、よほどの重大事を議しているらしい。
    • 1958年、吉川英治「新・水滸伝」[3]
      や。これはいかん。節堂は軍の機密を議するところで、枢機に参ずる高官のほか立入りならぬところと聞いておる。

活用[編集]

議-する 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形


する する すれ せよ
しろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 議しない 未然形 + ない
否定 議せず 未然形 +
自発・受身
可能・尊敬
議される 未然形 + れる
丁寧 議します 連用形 + ます
過去・完了・状態 議した 連用形 +
言い切り 議する 終止形のみ
名詞化 議すること 連体形 + こと
仮定条件 議すれば 仮定形 +
命令 議せよ
議しろ
命令形のみ

[編集]

  1. 青空文庫(2019年1月29日作成。底本:「大隈重信演説談話集」岩波文庫、岩波書店、2016(平成28)年3月16日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001879/files/58108_66974.html
  2. 青空文庫(2003年2月26日作成、2013年1月29日修正。底本:「林不忘傑作選5 丹下左膳(五) 日光の巻」山手書房新社、1992(平成4)年9月20日初版)https://www.aozora.gr.jp/cards/000290/files/1800_9299.html
  3. 青空文庫(2018年12月24日作成、2019年2月16日修正。底本:「新・水滸伝(一)」吉川英治歴史時代文庫、講談社、2013(平成25)年2月1日第41刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001562/files/56146_66716.html