貧する

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日本語[編集]

動詞[編集]

する (ひんする)

  1. (自動詞, 文章語) 貧乏になる。
    • 1897年、尾崎紅葉「金色夜叉」[1]
      貧する者の盗むは世の習ながら、貧せざるもなほ盗まんとするか。
    • 1935年、吉川英治「新編忠臣蔵」[2]
      『ホ。……お庭があるのか』『貧しても五坪の庭じゃ。まだちと早いが、この夏は、糸瓜の棚に、朝顔の垣でも作ろうかと思うて、きょうは、苗床を拵えておるのじゃ』

活用[編集]

貧-する 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形


する する すれ せよ
しろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 貧しない 未然形 + ない
否定 貧せず 未然形 +
自発・受身
可能・尊敬
貧される 未然形 + れる
丁寧 貧します 連用形 + ます
過去・完了・状態 貧した 連用形 +
言い切り 貧する 終止形のみ
名詞化 貧すること 連体形 + こと
仮定条件 貧すれば 仮定形 +
命令 貧せよ
貧しろ
命令形のみ

成句[編集]

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  1. 青空文庫(2018年7月27日作成。底本:「金色夜叉」新潮文庫、新潮社、1998(平成10)年1月15日第39刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000091/files/522_19603.html
  2. 青空文庫(2018年7月27日作成。底本:「吉川英治全集・16 新編忠臣蔵 彩情記」講談社、1968(昭和43)年12月20日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001562/files/58019_65472.html