切歯

切齒および切齿も参照。

日本語

切歯（せっし）

哺乳類の歯のうち最前に生えている歯。人間の場合上下4本づつ計8本ある。
- 一、本頭蓋骨の上顋切歯は幾分前に出て居る観を与えしやも知るべからず。――甲賀三郎 (1927年). “図書カード：支倉事件”. 青空文庫. 2023年5月31日閲覧。
歯と歯を軋り合わせること。歯を食い縛ること。歯ぎしり。歯噛み。
- それから後（のち）の私たち二人は、肉体（からだ）も霊魂（たましい）も、ホントウの幽暗（くらやみ）に逐（お）い出されて、夜となく、昼となく哀哭（かなし）み、切歯（はがみ）しなければならなくなりました。――夢野久作 (1928年). “図書カード：瓶詰地獄”. 青空文庫. 2023年5月31日閲覧。
無念に思うこと。憤慨すること。
- 父の弔合戦、父が討死の処に死のうとの血相凄（すさ）まじい有様を貞清見て、貝を吹いて退軍を命じ、犬死を誡（いまし）めて、切歯するのを無理に伴い帰った。――菊池寛 (1933年). “図書カード：島原の乱”. 青空文庫. 2023年5月31日閲覧。

活用と結合例

切歯-する動詞活用表（日本語の活用）
サ行変格活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
切歯	しせさ	し	する	する	すれ	しろせよ