円タク

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日本語[編集]

語源[編集]

一円タクシーの略。

名詞[編集]

えんたく

  1. 市内一円均一走行する日本のタクシーの俗称。1920年代半ばに大阪で登場し、東京、全国へと拡大していった。
    • 円タクを値切って八十銭出した距離に、そのビール会社の雲をつくような高い建物があった。――海野十三 (1933年). “図書カード:地獄街道”. 青空文庫. 2023年6月10日閲覧。
    • 駅で買った新聞の広告を見て、霞町ガレージの円タク助手に雇われた。一日に十三時間も乗りまわすのでふらふらに疲れ、時々目が眩んだ。――織田作之助 (1938年). “図書カード:雨”. 青空文庫. 2023年6月10日閲覧。
  2. (転じて)流しのタクシー。
    • 今夜に限って、どうしたものか円タクはどれもどれも客が乗っていて、空車には一度もぶツからなかった。――大倉燁子 (1936年). “図書カード:黒猫十三”. 青空文庫. 2023年6月10日閲覧。
    • それからまた別の日に、私は団子坂のところで流しの円タクをひろった。――宮本百合子 (1938年). “図書カード:歴史の落穂”. 青空文庫. 2023年6月10日閲覧。

関連語[編集]