えたい

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日本語[編集]

名詞[編集]

えたい

  1. 正体実態本質本性
    • そうしてそこから、或得体の知れないほがらかな心もちがき上って来るのを意識した。――芥川龍之介 (1919年). “図書カード:蜜柑”. 青空文庫. 2023年6月7日閲覧。
    • いつか息子の英雄君をつれて散歩のついで僕の所へ立寄って三人で池上本門寺いけがみほんもんじへ行くと、英雄君をうながして本堂の前へすすみ、お賽銭をあげさせて親子二人恭々しく拝礼していたが、得体えたいの知れぬ悲願を血につなごうとしているようで、痛々しかった。――坂口安吾 (1942年). “図書カード:日本文化私観”. 青空文庫. 2023年6月7日閲覧。
    • その昔、単なる大豆、得体が知れない芋、これらを生かして豆腐を発明し、美味くて安くて、日常食としても万人貴賤都鄙とひみな愛好するもの、蒟蒻こんにゃくをつくりあげた作家は、中国人にしても、日本人にしても、驚くべき創作家的料理人である。――北大路魯山人 (1958年). “図書カード:味を知るもの鮮し”. 青空文庫. 2023年6月7日閲覧。